・占いで適職を見つけるってアリなのかな?
こういう希望や疑問を持つ人に知っておきたいことをまとめたいと思います。
「適職なんて、自分で考えて判断すべきじゃないの?」
という考えの人もいるかもしれませんが、僕は適職を見つける上で占い師にアドバイスをもらってもぜんぜん構わないと思います。
なぜかというと、僕のように経験を元にして誰かの相談を受けるのも、占いを通してアドバイスをするのも、そんなに大きな違いはないと考えているからです。
ただし、占いにはコーチングやコンサルティングやカウンセリングにはない注意点もあるので、その部分についてはよく知っておかないと危険ではあります。
なので、そのあたりについても細かく書いておくことにしましょう。
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目次
占いで適職は見つかりやすくなる(可能性がある)
最初に、占いが適職探しに役立つと思うポイントについて説明します。
その理由は主に2つです。
占い師は「話術師」である
占い師というのは、相手の外見や性格をよく観察し、それを話術を通して伝える仕事です。
相手がどんなタイプの人で、何を望んでいるか、何を恐れているか。
そういうことを見抜くプロフェッショナルのような感じですね。
当然、君とってどんな職業が「適職」と言えるのかについても、話術のプロとして意見してくれるはずです。
もちろん料金はかかると思いますが、占い師以外でも特殊なスキルを持った職業の人に相談をするとなれば、お金はかかるのが当たり前です。
弁護士やカウンセラーだと、1時間あたり5000から1万円くらいが相場でしょうか。
一応、転職サイトの担当者やキャリアアドバイザーのような人は、タダで話を聞いてくれるかも知れませんが、それは彼らが求人を出している会社からお金をもらっているからです。
だから当然、相談の内容は会社選びをする段階での具体的な仕事の話に限られるし、
「私の適職はなんでしょう?」
というざっくりとした質問を投げかけても、せいぜい書類の上での学歴や職歴から応募できそうな職種・会社について話してくれるくらいだと思います。
その点、優秀な占い師なら、君の気付いていない希望や願望を引き出して、適職を見つけるのに役立つ話をしようとしてくれるはずです。
「占い」ということに関して、「科学的じゃない」とか「根拠はあるのか」という話をする人もいますが、占い師=話術師と考えれば、それは問題ではないでしょう。
優れたコミュニケーション能力を持つ人と話すことで、自分の本心に気づきやすくなる、というところに意味があるわけです。
それを、君自身が自分の意志で、適職発見に役立てればいいというだけの話です。
そう考えれば、よほど法外な料金でない限り、話術のプロと話す価値はあるんじゃないでしょうか。
ただし、これについては後で詳しく書きますが、どんなに占い師の話が「凄い!」と思っても、占い師に未来を予見したり、霊的な力で何かを見通す力があるとは考えないほうがいいです。
また、占いというのは直接話ができるからこそ意味があるので、web上にある「生年月日占い」や「四柱推命」のようなものは、適職を見つけるための参考にはならないと思います。
Yahoo知恵袋などに、「適職占いお願いします。」なんて書いている人も多いようですが、あくまでも遊びとして、サイコロを振っているのと同じ程度のものだと考えるべきでしょう。
真剣に適職を探すのなら、例えばリクナビの「ストロングポイント診断」のように、君の性格を反映させた診断結果が出るものの方が役に立つはずです。
適職発見には第三者視点が役に立つ
適職を探す上で誰かに意見を求める時に相手との関係が近すぎると、客観的な意見がもらえなかったり、話を素直に聞けないことがあります。
例えば、親や恋人の場合は、半分は「当事者」のような立場ですから、適職というよりも自分の都合でアドバイスをしようとするかもしれません。
仮にそうでなかったとしても、それを聞く君の方でそういう印象を受けてしまう可能性はあるでしょう。
その点、「他人」である占い師になら、身内には相談しにくいことも話せるし、アドバイスの内容も客観的な意見として受け入れやすくなるんじゃないでしょうか。
さらに、適職というのは他人に言われてはじめて気付くという事もありますから、そういう意味でも占い師の話を聞く価値はあると思います。
占いに依存するのは危険
最初の項目にも書きましたが、占い師というのはあくまでも話術のプロであって、普通の人間にはない超能力を持っているわけではありません。
なので、占い師が言った適職にこだわり続けたり、道に迷うたびに通いつめたりすることは絶対に避けるべきです。
占い師からもらう適職に関するアドバイスは、あくまでも君自身の頭で考える上での「参考意見」に留めておきましょう。
もしかすると、世の中には本当にスピリチュアル(霊的)な力で物事を言い当てる占い師もいるのかもしれませんが、少なくとも君がそんな人に出会う確率は0に近いと断言できます。
僕は占い師が使う話術についても勉強したことがあるので、ここで占いのカのラクリと、なせ占いに依存する危険なのかについて書いておきます。
占い師の力の秘密は「コールドリーディング」
占い師のほとんど(僕が直接しっている限りはすべて)は超能力者でも霊能力者でもありません。
相手の考えや経験したことを当てられるのは、「コールドリーディング」というテクニックを持っているからです。
コールドリーディングとは、相手を観察したり話を聞いたりして、相手の条件に当てはまることを話し、
「この人は私のことを分かってる!」
と思わせる技術のことを言います。
参考:コールドリーディング(Wikipediaより)
コールドリーディングの技術には色々ありますが、その基本は、
- 多くの人に当てはまることをボンヤリと「予言」して、相手から話を引き出す
- 見込みが外れたと思ったら、時間軸や話題の中心をズラしてごまかす
という2つの方法です。
例えば、女性の占いをする場合には、
「もしかすると、健康上の不安がありますか?ええと・・・」
というふうに切り出したりします。
そして、その時の相手の表情や視線の動きをよく観察することで、
「脚(足)の方に、問題があるのを感じますね・・・」
というように、内容を絞り込んでいくんです。
ここで大体、占いを受けている人は「ギクッ」となります。
これはあくまでも一例ですが、実は統計上、女性は8割が冷え性を自覚しているんです。
そして、筋肉不足の人は特に冷え性になりやすいので、女性の体型を観察すれば、かなりの確率で「言い当てた」ように見せられるというわけです。
もしも相手に
「心当たりが無いんですが・・・」
と言われても、
「はい。今は心配いりません。ですが、近いうちに問題が起こる可能性があるので、健康には気をつけて下さい。特に足先の怪我には注意です。」
と自信満々に言っておけば、相手には外れたかどうかなんて分かりません。
もしもその女性が、次の日に足の指をどこかにぶつけたりしたら儲けもの。
「あの占い師はスゴイ!」という口コミをSNSなどで広めてくれるかもしれません(笑)。
仮に何も起こらなくても「近いうち」という言葉だけでは時間が特定できないので「外れた」という判断は誰にもできないですよね。
「そんなに簡単に騙されないでしょ。」
と思うかも知れませんが、それは今君が客観的にこの文章を読んでいるからこそ言えることです。
実際に自分の立場になると、人間は客観的に自分を見られません。
だから、周りの誰かがヒソヒソ話をしていたりすると、
「自分のことを笑ってるんじゃないか。」
なんて心配したりするんです。
もし嘘だと思うなら、占い師との会話をこっそり録音して、あとで自分で聞いてみるか、誰かに聞いて客観的に判断してもらってみてください。
占い師は、誰にでも当てはまりそうな内容や、抽象的な話をしているだけで、細かいことはすべて君自信が話しているということが分かるはずです。
だから、もしも君が、
「私は何も言いません。占いの力だけで私の適職を当てて下さい。」
と言ったら、占い師は何とかして君に話をさせて、コールドリーディングの材料を集めようとするはずです。
占いは悪徳商法に利用されやすい
コールドリーディングの開設を読むと、なんとなく「人を騙すためのテクニック」のように見えるかも知れませんが、決してそういう訳ではありません。
悪意を持って使われなければ、あくまでも観察と話術の組み合わせによって「相手を理解する」ための技術です。
占い師の言葉に反応して自分から色々と話すことは、自分と向き合う上でも役に立つし、適職の発見にも役立つでしょう。
ただし、一部の占い師はカルト宗教と同じように、自分の「信者」となった人を利用する場合があるので、その点には十分に気をつけて下さい。
芸能界では、有名なタレントさんが占い師の話を信じ込んで洗脳されたような状態になって仕事を失ったり、韓国では国のリーダーであるはずの大統領が、占い師や風水師のような人の言いなりになっていた・・・という話題もありました。
もしも占い師に人の心を読んだり未来を予見する力があるのなら、大金持ちや世界的なリーダーの中に、もっと占い師がたくさんいるはずですが、そうはなっていないですよね。
繰り返しになりますが、占い師はあくまでも「話術師」そう考えて力を借りるのが賢い方法だと思います。
今回のまとめ
それでは、今回の話をまとめます。
ポイント
- 占い師の優れた話術は、自分の本心を知るために役立つ
→適職が見つかりやすくなる - 相手を操ろうとする悪徳占い師もいる
→特別な力があると考えるのは危険