・内向的性格だと、仕事では評価されにくい気がします
ビジネスの世界では、実際問題として内向的な人よりも外交的・社交的な人の方が高い評価を受けやすいです。
多くの場合、実社会で人と関わりながら仕事をするためには、対面コミュニケーションが重要になってくるので、これはある意味、仕方ない事と言えるでしょう。
しかし、だからといって、内向的な性格の人に活躍するチャンスがないというわけでもありません。
「人付き合いが苦手な人が、ネット起業に向いている3つの理由」にも書いた通り、僕の知っている中には、内向的な性格でも仕事で大きな実績を出している人はたくさんいますし、会社の中で一目置かれる存在になっている人もいます。
そこで今回は、内向的な人は何を強みにして、どんな仕事を選ぶべきなのか?ということについて書いていきたいと思います。
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内向的な性格を仕事のために帰る必要はない
これは他の能力についても言えることですが、人間には適正というものがあって、苦手な事は一生懸命やってもなかなか結果が出にくいものです。
弱点を克服しようとすることに意味がないとは言いませんが、どんなに頑張ったところで「適性があって、さらに努力している人」に勝つのはほぼ不可能でしょう。
外交的・社交的な人は、特に何の苦もなく人と関わり、積極的に人前に出ていくことができます。
しかし、内向的な人が努力でそれをやろうとすると、(仮にうまくできたとしても)疲れたりストレスが溜まってしまったりするわけです。
なので、内向的な人が仕事で活躍するには、内向的な人ならではの長所を活かしたほうが幸せになれるでしょう。
一般的に、内向的な人は外交的な人に比べて、物事をよく考えて、合理的な判断ができるという人が多いです。
例えば、もしも君が内向的な性格だとしたら、外交的な人の行動を見ていて、
- 「なんであんな風に、何も考えないで行動できるんだろう?」
- 「あんな事言っちゃて大丈夫なのかな?」
- 「もっと慎重に、色々調べてから行動すればいいのに。」
なんて思うことが多いんじゃないでしょうか?
そういう「思慮深さ」、つまり直感や勢いだけに頼らない考え方は、職種や働き方によっては大きな長所になります。
内向的な人が活躍するための2つの要素
内向的な人が仕事で活躍するには、大きく分けて2つの要素が必要になります。
1つ目は、文字によるコミュニケーションスキルを磨くこと。
そして2つ目は、何らかの専門分野を持つことです。
文字によるコミュニケーションスキルを磨く
内向的な人が、対面でのコミュニケーションスキルを磨こうとしても、そう簡単には結果が出ません。
相手の反応を気にしないようになったり、コンプレックスや緊張に邪魔されずに話せるようになるには、相当な訓練が必要になるでしょう。
しかし、文章によるコミュニケーションなら話は別です。
文章というのは、何度も読み返したり時間をかけて書き直したりできるので、努力次第で割とスムーズにレベルアップすることができます。
特にビジネスの中でのコミュニケーション手段として文章を書く場合、特に才能やセンスなどのようなものは必要ありません。
例えば、仕事の取り決めに関するメールを書く場合なら、いわゆる5W1H((だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように))などがきちんと入っているかどうかをチェックする、という様な習慣を付けるだけで、かなりスムーズなやり取りができるようになります。
「そんなの、当たり前でしょ。」
と思うかも知れませんが、僕の経験上、社会人の中でもきちんとこれができる人は、恐らく全体の2割くらいです。
逆に言えば、こういうことが自然にできるようになるだけで、上位20%くらいの人材にはなれるということです。
専門分野を持つ
外交的な人は、対面コミュニケーションスキルを武器に活躍しています。
なので、内向的な人が高い評価を得るためには、それに代わる武器を持つ必要があります。
作家やライターのように、文章そのものが価値になる仕事なら、文章力だけで勝負することもできるでしょう。
(その場合、文章スキルがそのまま「専門分野」ということになります)
でも、それ以外の仕事では、口頭でのコミュニケーションの割合のほうが多いので、文章スキルだけで評価されるのは難しいと思います。
だから、「私はコレに関する知識があります」「私はコレが得意です」という専門的なスキルとの「あわせ技」で勝負するわけです。
その専門分野での能力が上位20%くらいに入れるくらいのものだとしたら、文章スキルと合わせて、20%の20%、つまり全体としては上位4%の人材ということになります。
これは「25人に1人」というレベルですから、会社などの組織でも十分に評価されるレベルだと言えるでしょう。
内向的な人の仕事選び
内向的な人は、外交的な人よりも「頭の中で考える」ことが得意なので、想像力や創造力、分析力・観察力を使う仕事に適正があることが多いです。
なので、イラストレーターやプログラマー、ライター、デザイナーなど、特定のスキルに依存する仕事は適職の候補になるでしょう。
昔はデザイン系の仕事といえば、美大に通った人とか、美的センスに優れた人だけの仕事でしたが、今はその状況もかなり変わってきています。
最近はパソコンやソフトの性能が上がって、ちょっとした操作だけでも色々な表現ができるようになったので、デザイン系のソフトの操作を覚えていれさえいれば、それなりに仕事として成立するんです。
ちなみに僕は、アート系の勉強など一切やったことがないですし、絵といえば「絵描き歌」どおりにドラえもんを描くくらいしかできませんが、過去には有名な企業のサイトやプロ野球チーム、テーマパークのバナーデザインをやっていたこともあります。
また、経理や政務、法律に関わる分野にも、スキル依存度が高い仕事が多いです。
特に法律系の場合、ある程度の勉強が必要になる反面、資格などを取得すれば、それが武器になりやすい世界でもあります。
資格によっては「業務独占資格」といって、その資格を持っている人にしか許されない仕事もあったりするので、強力な武器になり得ます。
「誰にも簡単にできる」わけじゃないからこそ、できる人は高く評価されやすいということです。
そして、内向的な性格の人が仕事を選ぶ場合には、何よりも対面コミュニケーションがメインになる仕事を避けることも重要になります。
種類としてはたくさんありますが、例えば営業や接客、販売、企画、一般的な事務などは全て該当する可能性があるでしょう。
また、専門技術を使う仕事でも、対面でのやり取りの割合が多いものは、ストレスが溜まる原因になります。
例えば、同じweb系の仕事でも、客先に出向いて開発や保守をやるような仕事は、技術よりもコミュニケーション力の方が大事なことが多いので注意してください。
もちろん、口頭でのやり取りが全く無いという職場はないと思いますが、それでも環境によって大きな差があるのは確かです。
イメージとしては、リモートワークが可能だったり、フリーランスの人がやっているような業務内容に近いものを選ぶのがいいでしょう。
実際問題として、内向的な性格の人が、会社の中でどんどん出世していくというの、はなかなか難しいでしょう。
組織の中で出世するということは、人の上に立つということですし、そのためには対面コミュニケーション能力が重要になるからです。
しかし、特定の分野に特化したスペシャリストで、なおかつ記録に残る文字でのコミュニケーション能力に優れた人なら、会社の中でもきっと居場所を見つけることができると思います。
そして、その2つの能力さえあれば、仮に「雇われている立場」に限界を感じたとしても、独立して仕事をすることは難しくないはずです。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- 内向的な人は、短所を克服するより長所を活かして仕事をすべき
- 内向的な人が活躍するために重要なのは2つの要素
→ 文章によるコミュニケーション能力を付ける
→ 武器になるような専門分野を持つ - 内向的な人に最適なのは、スキル依存度の高い仕事