・自分が何に向いているかもよくわからない
・最終的にはやりたい仕事を見つけて働きたい
・でも、変な仕事を選んで後悔したくない・・・
今回は、こんな悩みを解決するための仕事選びの方法を書いてみたいと思います。
この記事は、僕が複数の会社を渡り歩いた実際の経験や、過去に数百人以上の人の進路・転職相談に乗ってきた実例を元に書いてます。
なので、この記事を読んでもらえれば「今はどんな仕事に就いていいか分からない」「何をしたらいいかわからない」という人も、具体的なアクションを起こせるようになるはずです。
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目次
「今」決められないなら、将来の可能性を広げるべき
人生の中でのやりたいこと、ライフワークというのは、頭で考えただけで簡単に見つかるものじゃありません。
「どんな仕事に向いているのか?」という事についても、実際に経験を積んでみないと判断することなんてできないですよね。
色々な経験をしたり、たくさんの人に出会ったりしながら見つけいくしかない。
ライフワークというのはそういうものだと思います。
だから現時点でやりたいことが見つからなければ、まずはその準備段階として、将来の可能性を広げる事に集中してみてください。
ここから先では、そのための会社選びの条件について説明していきます。
やりたい事が無いときの仕事選び3つの条件
結論から言ってしまうと「今とくにやりたい事がない」「自分が何に向いているのか分からない」でも「変な仕事を選んで失敗したくない・・・」という人が就職・転職する時に注目すべき点は3つあります。
それは、給与水準・拘束時間・獲得スキルです。
この3つを基準に仕事選びをするというと、ちょっとビジネスライクというか、自分が得をすることだけを考えているように思えるかも知れません。
でも、将来的に「天職」やライフワークと呼べるものに出会うためには、どうしてもそういう事にこだわっていく必要があるんです。
逆にこれを知らずに「何となく」仕事を選んでしまうと「ただ生きるために働く」という生活から抜け出せなくなるリスクが高くなってきます。
それでは「なぜ」それぞれの要素が重要なのかについて、詳しく解説していきましょう。
給与水準が重要である理由
給与水準が高いということは、言うまでもなく「お金がたくさんもらえる」ということです。
仕事選びをする上で、こんな話から始めると一部の人は、
「いや、お金にはそんなにこだわらないから・・・。」
「損得よりも、やりがいがあるかどうかが重要だよ。」
と思うかも知れません。
確かに、その考え方も正しいとは思います。
充実感や達成感は、お金では買うことができないですからね。
しかし、今の時点で「やりたい事が分からない」とか、「今後は違う道に進むかもしれない」と思っているのなら、どうかお金については妥協しないでください。
お金に汚くなる必要はありませんが、適度に計算高くなってください(笑)。
この資本主義の世の中では、何かをやりたいと思ったら、ほぼ例外なくお金が必要になります。
例えば、「建築家になりたい」とか「法律の勉強をしたい」「英語を話せるようになりたい」と思った時に、手元のお金に余裕が無かったら、その行動は大きく制限されるでしょう。
学校に通ったり教材を買うのにも、けっこうお金がかかりますからね。
いや、それどころか、生活するのにギリギリのお金しか無かったら、どんなに会社での仕事が嫌でも、生活のために人生を拘束され続ける事になりかねません。
今の時点ではっきりとした選択ができないのなら、未来の選択肢を狭くするような事はすべきでないと僕は思います。
拘束時間に注意!
もう一つ、お金と同じくらい重要になるのが拘束時間、つまりその会社で働く上で、どれくらいの時間を差し出さなくてはならないのか、ということです。
本来なら、労働時間や残業時間というのは法律で決められているので、極端に長い時間拘束される事はない「はず」ですが、これはあくまでも建前としての話。
例えば、複数のお店を持つサービス業の会社に就職したりすると、地方のお店に移動するための時間が労働時間にカウントされないケースもあります。
また、営業職や飲食店などに勤めたりすると、法律の上での「強制」はなくても、お客さんの都合やトラブル対応などで勤務時間外に呼び出されたり、実質的な休日が目減りしたりする事もあるわけです。
規則正しいスケジュールで働いていれば、仮に給料がそれほど高くなかったとしても、空いた時間に将来のための勉強をしたり、副業をして稼いだりすることができます。
逆に、朝から深夜まで働いて、休日はその疲れを取るだけで精一杯・・・という状況では、将来のことをきちんと考えるための気持ちの余裕も無くなってしまうでしょう。
獲得できるスキルを考えよう
今の時点でやりたいことがハッキリしていなかったとしても、なんとなく心のどこかで「いつかはお店を持ちたい」とか「自分の会社を設立したい」と考えているのなら、それに役立つ仕事を選ぶのもアリです。
もしも将来お店を開くとしたら、接客の経験をしておく事は良い経験になるし、会社の経営を考えているなら営業職というような「取引」に関わる経理の仕事をするのもいい選択だと思います。
会社の仕事に関係した資格なら在職中でも取りやすいですし、それが今後見つけるライフワークに役立つかもしれません。
ちなみに僕の場合は、インターネットを使ったビジネスで独立しようと思ったいたので、専門的な資格を必要としない範囲で(持っていなかったので)IT関連の仕事をさせてもらえる会社に転職するところからはじめました。
逆に「楽な仕事」というだけで選んだりすると、せっかくのスキルアップの機会を犠牲にすることになるでしょう。
パチプロのような仕事で高収入を得ている人を「羨ましい」という人がいるけど、単純な収入だけでなく「その仕事を通して何が得られるか?」ということも意識すべきだと思う。
年をとってもパチンコ以外のスキルのない人間になるとしたら、それは「人生の切り売り」になってしまうから。— ROCK@三日坊主克服アカデミー代表 (@Rock_webmaster) 2019年5月29日
小さな会社は失敗の「地雷原」
中小企業の中でも特に小さい会社は「零細企業」と呼ばれています。
そして「絶対にこの会社で勉強したい!」とか「この社長の下で働きたい!」というような明確な目標が無い限り、零細企業への就職は避けたほうがいいです。
その理由は、主に2つあります。
理由1:労働環境が悪い
零細企業はその会社の中での「ローカルルール」を中心に回っていて、労働基準法のような法律を無視していることが多いです。
参考:第2回 全国「労働基準関係法令の違反企業」実態調査
例えば、
「うちは有給休暇なんて無いからね!」
とか、
「今度遅刻したら来月の給料1割カットな。」
みたいな違法行為を社長が勝手にやってたりします(笑)。
「俺がルールブックだ!」みたいな状態です。
もちろん大企業だからといって、こういう問題が起こらないとは言えません。
しかし、大きな会社は下手なことをすると、その内容がマスコミによって大々的に報道されたりするので、それが一定のブレーキになっているのは確かです。
また、小さな会社には大企業のような労働問題の相談窓口(いわゆる「コンプライアンス委員」)もまず無いので、社会で不法行為やイジメがあっても泣き寝入りしなければならないケースが多いです。
理由2:倒産しやすい
もう一つの重要な事実が、零細企業は経営が安定しにくく、倒産しやすいということです。
参考:倒産集計 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
大企業なら、経営が危なくなると国が税金を使って助けてくれたり、グループ企業が力を貸してくれたりしますが、零細企業を助けてくれるのはせいぜい社長の家族か親戚くらいです。
僕が過去に受けた相談事例の中にも「せっかく仕事が面白くなってきたのに、会社が倒産するから新しい就職先を探さなきゃいけない・・・。」という話が数件ありました。
今回のまとめ
最後に今回の内容を簡単にまとめておきましょう。
ポイント
- やりたい事が無いなら、まずは見つけやすくなる環境を作る
- そのためには給料・拘束時間・獲得スキルを重視して仕事を選ぶ
- 特別な理由がない限り、零細企業には就職しない
「条件の良い会社に就職する」というのは多くの人が望んでいることなので、そう簡単ではないかもしれません。
それでも、将来的にやりたいことを見つけるためには、少しでもそれを実現しやすい環境を目指すようにしてみてください。
実際に就職してみて「この会社はダメだ!」と思ったら、すぐに退職するのも全然アリだと思います。