・仕事にすぐ興味が無くなって長続きしない
・飽きっぽい性格をなんとか改善したい!
こんな風に自己分析している人は少なくないと思います。
この記事では、そんな悩みとどう向き合うかについて丁寧にまとめてみました。
プロフィールにも書いたように、僕は現在三日坊主克服の専門家として活動しています。
また、経営者クラスのお金持ちから、ごく普通の学生さんまで、色々な性格の人と一緒に仕事をしたり相談に乗ってきた経験があり、現在もその活動を継続中です。
なので、この記事を読んでもらえれば、飽きっぽい性格の本質や、それが生きていく上で人にどんな影響を与えるかということ、さらには必要な改善点などが見えてくるはずです。
この記事についてご質問・ご意見がある場合は、記事の下部にあるコメント欄からご連絡ください。原則として24時間以内に回答を掲載させていただきます。
飽きっぽい性格は、長所にもなり得る
まず、最初に知っておいてほしいのが、物事に飽きっぽいという性格はそれ自体は短所ではないということです。
それどころか、場合によっては長所にもなり得ると思います。
飽きっぽい性格を治そうとしている人からすれば「そんなバカな。」と感じるかも知れませんが、まずは「飽きっぽい」というのが本質的にどういうことなのかについて目を向けてみましょう。
「飽きっぽい性格」の本質
さて「飽きる」というのは、そもそもどういう事なんでしょうか。
「Goo辞書国語辞典」で調べると、こんなふうに定義されているようです。
メモ
- 多すぎたり、同じことが長く続いたりして、いやになる
- 十分に味わったり経験したりして、それ以上欲しくなくなる
つまり、飽きやすいというのは、何かをやるに当たって最初は興味や熱意があって行動できるけれど、しばらくするとその気持が冷めてしまう事だと考えていいでしょう。
この状態を心理学の用語では「心的飽和」なんて呼んだりすることもありますが、実はこれ自体には「良い」とか「悪い」とかいう区別はありません。
「毎日白米を食べているとパンが食べたくなる。」
という人と、
「白米が大好きだから、パンなんて食べられなくてもいい。」
という人の差のようなものです。
だから仕事に取り組む場合でも、飽きっぽい人は時々オフィスを出てカフェやレンタルスペースで働けばいいし、逆にいつも同じ状態のほうが落ち着くという人は慣れ親しんだ自分の机で働けばいい、ただそれだけの違いです。
しかし・・・。
恐らく、飽きっぽい性格を「問題だ」と考えている人の悩みは、別の部分にあるでしょう。
なので、ここからはその点について説明したいと思います。
「継続力がない」という場合は改善が必要
実際のところ、自分で自分のことを「飽きっぽい」と分析する人は、興味や好みとは別の部分に問題を抱えている事の方が圧倒的に多いです。
それは、興味が低下すると、やる必要があるとわかっていることでも続けられなくなるという「継続力不足」。
要するに「三日坊主」ということです。
例えば、ダイエットを始めてもすぐに欲望に負けてしまったり、英会話を始めたのにすぐ勉強しなくなてしまったり、部屋を片付けようとしてもまたすぐに散らかってしまうというような場合が、まさにこれに当てはまります。
それが「飽きっぽい」ということじゃないの?
と考えている人もいるかもしれませんが、飽きっぽいのと継続力がないというのは、本来は別の要素です。
国語辞典には「飽きっぽい」の反対語が「粘り強い」と書かれていたりしますが、これは本質的には間違いだと僕は考えています。
「飽きっぽい」の反対語は「一途」であって、単に興味の対象が変わりやすいか、変わりにくいかというだけの話です。
継続力があるということは、英語で言えば「persistent」(粘り強い)で、その反対語は「irresolute」(ぐずぐずした、にえきらない、態度がハッキリしない)になりますが、こっちの方が人間の性質を正しく表していると思います。
飽きっぽい性格の人が三日坊主という性質を同時に持っている事はありますが、飽きっぽいからと言って必ず三日坊主だということではありません。
そもそも、人間は興味や熱意がある時にだけ行動するわけじゃないですよね。
何らかの成果を狙って行動する時に「楽しい」「面白い」「興味がある」という気持ちだけで最後まで続けられることなんてまず無いはずです。
もしそうだとすれば、ダイエットで成功できる人は「飽きっぽくない」から、
「食事制限も運動も、なんて楽しいんだろう!」
なんて感じながら行動していることになります(笑)。
僕は20年以上筋トレを続けていますが、バーベルを持ち上げるのが楽しいと思ったことなんてほとんどありません。
まあ、体を動かすのが気持ちいいと感じることはありますが、基本的にはいつも「面倒くさいなー。」と思いながらも、自分にとってプラスになるからやっています。
熱意が冷めても、きちんとやるべきことはやり、それから新しい事に移る。
それさえできていれば、飽きっぽい性格であっても十分に充実した生活ができるし、幸せに生きていく上で何の問題もない、という話です。
逆に、興味が無いからといって、やるべきことを続けられないとしたら、それは大きな問題だと考えて下さい。
三日坊主は性格の問題じゃない
ここまでの内容を読んで、もしも「私は継続力がないタイプだ・・・」と感じたとしても、心配する必要は全くありません。
飽きっぽいという性格はその人の「興味」の問題なので簡単には変えられませんが、継続力に関しては人間の能力の一つですから、鍛えることで大きく改善することができます。
いや、能力というよりも、経験の中で少しずつ獲得していく「技能」と言ったほうがいいかも知れません。
継続力を鍛えるための方法については三日坊主を治すための4つのコツ【効果実証済み】の記事にも書いてあるので、ぜひ一度目を通してみて下さい。
自分自身を飽きっぽいと感じている人が自分の性格を責めたり、治そうとする必要は全く無いと思います。
それは個性であり、場合によっては武器になるものです。
そのままでいいんです。
だから継続力を鍛えることで、ぜひその個性を活かすようにしてみてください。
意外と多い「飽きっぽい成功者」
多くの人は何となく、
「一つのことを長く続けられる人は道を極めて成功しやすい。」
「飽きっぽい性格の人は行動に一貫性が無いからダメ。」
というイメージを持っているかも知れませんが、必ずしもそうとは限りません。
興味の対象が変わりやすい人、次々と新しい事に興味を持つ人は、色々な事に挑戦することで成功の可能性を広げたり、自分の長所を発見したりできるという強みがあります。
だから、飽きっぽい性格の成功者だって、決して少なくはありません。
・・・というより、僕が実際に会った成功者と呼ばれる人たちは、どちらかというと飽きっぽいタイプのほうが多かったです。
例えば、僕は今自分が運営している通信講座を立ち上げる際に、和佐大輔さんというネットビジネスの世界では有名な起業家と一緒に仕事をしましたが、彼もどちらかというと「飽き性」タイプでした。
仕事で一つのプロジェクトを行うと、仮にそのまま続けることで大きな利益が見込める場合であっても、飽きてしまって別のことに手を出したくなるんだそうです。
起業家として有名な堀江貴文さん(通称ホリエモン)も「私も相当飽きっぽいよ。」と自分の性格を分析しています。
インターネット関連の事業を続けられたのは「仕事として必要とされたから」なんだとか。
三重県の伊勢市にある「伊勢角屋麦酒」という会社の鈴木成宗社長は、
「楽器の練習を始めると、少し弾けるようになったとたんに他のことに興味が移る」
「新規事業が軌道に乗った瞬間に、もう次のこと考える」
という性格なんだそうですが、会社の事業を多角化させることで、世界でも認められるビールメーカーになりました。
(元々は餅菓子を作っていた会社を経営していたらしいです)
飽きっぽくて「移り気」な性格がマイナスになる場合もあるかもしれませんが、やると決めた事を途中でほっぽり出して問題を起こさない限り、何に挑戦するかはその人の自由ですよね。
今回のまとめ
最後に、今回のポイントをまとめておきましょう。
ポイント
- 飽きっぽい性格は、それ自体が欠点ではない
- ただし、必要だと思うことも実行できないなら要改善
- 三日坊主は訓練次第で克服できる
- 成功者の中にも、飽きっぽい人はたくさんいる
一つのことだけを真剣にやる人はその分野の専門家になるという意味では有利ですが、飽き性の人の方が多くのチャンスに出会えるという意味では徳なんじゃないかと思います。