・自己肯定感を高める方法を知りたいです
自己肯定感が低いと、何かある度にすぐ「自分なんか・・・」という考え方をしてしまいがちです。
それによって、自己肯定ができる人(自分に自信が持てる人)なら「自分なら出来る」と思えることに対しても、失敗したときのことばかりが頭に浮かんで、行動できなくなってしまうわけです。
昔の僕と同じように、そんな状態を自覚していて、できれば改善したいと思っている人は結構いるんじゃないでしょうか。
しかし、自己肯定感を高めようと行動を起こす前に、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
それが、自己肯定感が低いという状態をうまく利用するという考え方です。
この考え方について、詳しく説明していきましょう。
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自己肯定感を高めることが難しい理由
多くの人が気づいているとは思いますが、前向きに積極的に生きるためには、一定のレベルで自分を肯定できるようになる必要があります。
そして、自分で自分を認めたり、好きになることができなければ、幸せになることも難しいでしょう。
そのために欠かせないのが、何らかの形で成功体験を積み重ねる事です。
いくら考え方を変えて自分を自分を信じようとしても、おまじないのように「私なら出来る」と繰り返しつぶやいても、実体験の裏付けがなければ、本当の自己肯定感は手に入りません。
しかし、成功体験を得ようとするということは、言い換えれば何かにチャレンジするということでもあり、そこに一つの問題が発生します。
それは、行動の結果が思い通りにならないと、さらに自己肯定感を下げる結果になりかねないということです。
本来なら、成功体験というのは、たくさんの失敗体験を乗り越えながら積み重ねていくものです。
でも、実際問題として、今現在「自分なんて・・・」という状態の人が失敗をしてしまうと、その時点で挫折ということになりやすいわけです。
そのリスクを小さくするためには、できるだけ成功しやすい方法で物事を進めることですが、これが意外と難しい。
なぜかというと、大抵の場合、人は「自分のやり方」をどこかで出そうとしてしまうからです。
例えば、お手本になるようなやり方を教えてくれる人がいたとしても、自分なりの変な「工夫」をしてみたり、
「このやり方は好きになれない。」
ということを言い出したりするんです。
意外かもしれませんが、僕が直接アドバイスをしてきた人の中にも、こういう例はたくさんあります。
例えば、なぜか自分のwebサイトのビラを作って道端で配ろうとする人がいたり、仕事に必要なクレジットカードの作成を「個人情報の漏洩が怖いから作りたくない」と拒否する人がいたりしました。
実際には、素人がビラを配ったところでサイトへのアクセスなんてまず集まらないし、クレジットカードを作っただけで漏れる情報なんて、普通の生活の中でもさんざん漏れているわけですが、多くの人は自分の感覚を優先してしまうんでしょう。
1から10まで全てを人に教わった通りにやろうとすると、自分という存在に意味がないような気がしてしまう部分もあるのかも知れません。
でも、「自己流」が入ってしまうと、それによって努力の効率が大きく低下したり、余計な失敗を増やしてしまう事になります。
これは昔から言われていることですが、何か新しいことを身に付けるためには「守・破・離」という順番で進めるべきだと思います。
つまり、最初は決められたやり方をしっかり「守」って、そのやり方を「破」っていいのはその後ということです。
そして最終的には、従来のやり方から「離」れて、新しい自分の道を作っていくという流れです。
参考:守破離(Wikipediaより)
僕の経験から考えても、ごく一部の天才を除けば、最初から「自分流」にこだわることは、マイナスになることの方が圧倒的に多いと思います。
「蛇足」という言葉があるように、蛇の絵を描く時に自分の判断で足を付け足したら、それはも蛇の絵では無くなってしまうわけです。
自己肯定感の低さがプラスになる理由
しかし、自己肯定感が低い人は、自分に対しての評価が低いために、この「自己流」にこだわるという罠を上手に避けられる場合があります。
自分自身に対しての評価が低いからこそ、自分の考えを優先することなく、素直に教わったことをそのまま実行できるということです。
「どうせ自分なんて」という考え方は、本来ならネガティブで、マイナスの影響が強いことの方が多いものです。
でも、「まだ結果を出せていない自分の考え方は一旦、脇においといて、ちゃんと結果を出している人のやり方でやろう」という判断ができれば、それは一つの武器になります。
何かに取り組む最初の段階では、
「とりあえず言われたとおりにやる」
のも大事なんです。
自己否定ではなく、お手本を尊重する
僕はいつも「何をすべきかを自分で考える事こそが本当の努力」だと言っているので「言われたとおりにやる」というと「どっちやねん!」と思う人もいるかも知れません。
しかし、「言われたとおりにやる」というのは、「自分で考えるな」という事とは違います。
自分で考えることはとても大事だけれど、まずはそれを試してみることよりも、お手本通りのやり方で結果を出すことを優先しましょう、という話です。
もちろん、お手本通りのやり方をしたからといって、確実にうまくいくという保証はありません。
それでも、お手本というのは少なくとも「既に成功例を産み出している」からこそ「お手本」なわけですから、それを試してみる価値は大きいでしょう。
そういう事すら無視して自分流にこだわってしまうようなら、そもそも人に習ったり、お手本を使う意味がありません。
余談ですが、僕が昔、同上で格闘技を習っている時に、先生がこんな事を言ってくれた事があります。
最初から自分の得意技みたいなものをとかを持とうとしちゃだめだよ。
そんなことは少なくとも有段者になってから考えることだからね。
最初は基礎を一通り身に着けないと、苦手な部分が上達を邪魔するようになるよ。
つまり、何をやるにしても、最初の「守」の部分はちゃんとやっておかないと、その後の成長にも問題が出やすいということです。
自己肯定感が低いからといって、自分自身のことをバカだとかクズだとか否定するのは良くありません。
しかし、「自分は凡人だ」と考えて、凡人にもできる方法を見つけようと考える事は、多くの人がハマる「自分流のワナ」を避けるために役立ちます。
そして、自己肯定感の低い人の方が、素直にそういうやり方を受け入れやすい場合が多いということです。
もっとも、必ずしも自己肯定感が低い人でなくても、新しいことを身に着けようとするときは、「守・破・離」の考え方を頭に入れておくべきだと思います。
何よりも、まずは謙虚になって、成功例をそのまま真似することから始めてみましょう。
自分なりの「色」を出すのは、ある程度実績を積んでからでも、決して遅くはないと思います。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- 自己肯定感を高めるには成功体験が必須
- 多くの人は、自分のやり方にこだわって失敗しやすい
- 自己肯定感が低さは、素直にお手本に従う上での武器になる