・理想の自分になれる方法を知りたい
こんな風に考えている人に対して、「ロールモデルの分析」というワークの方法を解説していきたいと思います。
このワークは単に、自分の理想像を見つけるためだけでなく、やりたいことや打ち込めることがない、という場合にも役に立ちます。
人は自分に対しての評価が低いと、自信も行動力も上がっていかないので、「自分を変えたい」とか「今の自分が嫌い」という人にもぜひやってみてほしいと思います。
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目次
理想の自分とロールモデルの関係
「どんな存在になりたいか?」という質問に対しての答えは、人それぞれ違うと思います。
ビル・ゲイツ氏のような世界的な起業家や、トーマス・エジソンのような歴史上の偉人みたいになりたい、という人もいれば、パートナーや家族に必要とされる人になりたい、という人まで色々な理想の形があるでしょう。
でも、どんな場合でも、人は自分自身のことを愛せなければ幸せになれません。
これは、優れた映画や漫画に、魅力的な主人公が必要なのと同じです。
君の人生の主人公は君自身なわけですから、主人公は絶対に魅力的でなくてはならないでしょう。
そこで、このワークでは、最初に君のロールモデル(お手本)となる人を見つけて、その人の中から真似したい要素を見つけていくという事をやっていきます。
誰かを尊敬できたり、その人に憧れを持てたりできたりするという事は、その対象になる人が理想の自分に近い要素を持っていることが多いからです。
ロールモデル分析の手順
それでは、理想の自分に近づくためのロールモデル分析の方法をステップ別に解説していきましょう。
最初に言っておくと、このワークについては、最初から机に座って、ノートやパソコンを用意して取り組む必要はありません。
もちろん、その方がやりやすいという場合は机に向かってやっても構いませんが、僕の経験からすると、そうやってイザ「考えよう」と意気込むと、かえって何も思い浮かばなくなるという人のほうが多いです。
ステップ1:ロールモデル候補のリストアップ
最初のステップでは、ロールモデルになりそうな人を思いついたら、それをどんどん記録していくようにします。
既に書いた通り、これはあらかじめ時間を確保してやるよりも、日常の中で思いついた時にメモをする形にしたほうがやりやすいでしょう。
本を読んだりテレビをみたり、人の話を聞いたり、ネットをしているときに、
「こんな人になれたらいいなぁ。」
と思える要素を持っている人がいたら、その人の名前を記録しておきます。
書き込むのはメモ帳やノートなど何でも構いませんが、今ならスマホに文字を打ち込んで保存するのが手軽かもしれません。
なお、ここでいうロールモデル候補というのは、「理想の自分に近づくための何かを持っていそうな人」というだけの意味なので、実在の人物でなくても構いません。
映画やドラマの中に出てくる架空の人物でもいいですし、2次元の中にしか存在しないマンガのキャラクターなどでもOKです。
さらに、その人のことを詳しく知っている必要もありません。
大切なのは君自身が持っているイメージであって、仮に後になって「持っていたイメージと違った」と思ったとしても、最初にイメージしていた人物像をロールモデルにすれば何の問題も無いからです。
ステップ2:要素のピックアップ
次のステップでは、記録した人物のリストに対して、君がなぜ良いイメージを持っているのか?どこがステキに見えるのか?ということを書き出していきます。
- お金持ちだから
- 外国語が流暢に話せるから
- 仕事ができるから
- 「なるほど」と思えることを言うから
- 人を笑わせるのが上手だから
- 仕草やしぐさが洗練されてるから
- スタイルがいいから
- スポーツが上手だから
- 筋肉がすごいから
- 痩せていてスタイルがいいから
- 他人に優しいから
など、色々な要素があると思います。
最初は「何となく」かっこいいと思えるだけで「なぜ」かっこいいかという事が分かりにくい場合もあるかもしれません。
そういう時は、その人がいつ、何をしていたときに君が良いイメージをもったのかということを思い出してみて下さい。
また、この段階では「柔軟な発想ができる」とか「影響力がある」というような抽象的な表現でおいても大丈夫です。
これは名前を書き出すステップについても言えることですが、思いついたことをリストアップするワークでは、
「これは書いても仕方ないかな?」
とか、
「これは真似をしようと思っても無理だな」
とか、余計なことを考えてはいけません。
情報を書き出す時にはそのことだけに集中して、余計な判断は一切入れないようにしましょう。
後でいらないと思った項目を消すのは簡単ですが、自分の考えにブレーキをかけることによって埋もれてしまった情報は、もう二度と取り出せなくなってしまうかもしれません。
ステップ3:アクションプランの設定
理想の自分に近づくためのロールモデル候補のリストアップと要素のピックアップが終わったら、次に具体的に何をすればその要素を身に着けられるかということを考えてみましょう。
なお、ここで考える「具体的な方法」も単なる「候補」であって、必ずそれをやらなければいけないというわけじゃありません。
例えば「英語が話せるのがカッコいい」という要素がリストにあって、その要素を身に付ける方法として「英会話スクールに通う」という手段を思いついたとしても、実際にスクールに通う必要はありません。
この段階では「選択肢としてあり得るものの一つ」として記録すればいいだけなので、気楽にどんどん書き加えて行ってみて下さい。
それと、抽象度の高いものについては、すぐに具体的な方法まで決めるのは難しいと思います。
例えば「柔軟に物事を考えられる」という要素があったとして、どうすれば柔軟な思考法を身につけられるのかという事を具体的に書くのはかなり難しいでしょう。
また「お金持ち」という要素についても、どうすればお金持ちになれるかなんて、すぐに分かるくらいなら誰も苦労しないはずです。
そういう場合は、まず最初のステップとして、「思考法に関する本を読む」とか、「お金を稼ぐ方法について調べてみる」とか、あるいは「◯◯さんに相談してみる」という感じのプランでも十分です。
実現することが難しかったり、抽象的で何をすればいいか分かりにくい事に関しては、一気に解決しようとせずに、小さなタスク(作業)に分解しながら進めていくのがコツです。
ステップ4:アクションプランの実行
アクションプランの設定で、やってみることの「候補」が出揃ったら、その中から実行に移せそうなものを選んで実際にやってみましょう。
最初はあくまでも「できそうなもの」「簡単そうなもの」という基準で選んでも構いません。
実行力や行動力というのは、使っているうちに自然と大きくなっていくものだからです。
逆に「やるべきこと」という基準で考えると、結局何もできずに終わってしまうということになりがちなので注意して下さい。
ステップ3までは「ただリストを作る」だけだったので、ここではじめて「実際にやるかどうか」の判断をする事になります。
ただし、最初からそれを「ずっと続けなければいけない」とか「これをやっても無駄になるかも知れない」なんて考えてはいけません。
このワークでは
- やることの「候補」を見つける
- 思いついたことを行動に移す
ということが目的なので、仮に途中でやめて他のことをしたとしても、決して無駄ではないんです。
宝くじで1等を当てようとしている人が「たくさん買うと外れクジを買ったお金が無駄になるから、よーく考えて1枚だけ買うようにしよう」なんて言ってたら、たぶんその人は一生目的を達成できないでしょう。
結局は、とにかく手数を増やしてたくさんのクジを引くことが、一番効確実な作戦になるということです。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- ロールモデル(お手本)を見つけると理想の自分に近づきやすい
- ロールモデル分析のワークは4つのステップで行う
1.ロールモデル候補のリストアップ:候補の人物を記録する
2.要素のピックアップ:取り入れたい要素を書き出す
3.アクションプランの設定:具体的な手段の候補を列挙する
4.アクションプランの実行:できそうな事をやってみる