・どうすれば後悔せずに生きられるのかを知りたい
これは、そんな風に過去の事を後悔してばかりいる人のためのページです。
あの時に○○すればよかった、もっと□□していれば・・・。
誰にとっても、そういう後悔はあると思います。
しかし、あまりにも自分の人生が後悔ばかりだと感じたり、過去を後悔することで深刻になりすぎると、人生の質そのものが落ちてしまうことになります。
僕もどちらかというとネガティブ思考に偏りがちな性格なので、過去を思い返すと後悔のネタはたくさんあります。
でも、色々な考え方を身につけることによって、過去のことを繰り返し後悔したり、自分を責めるということは劇的に少なくなりました。
というわけで今回は、そんな僕の経験を元に、後悔だらけの人生から脱出するための方法についてまとめてみます。
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なぜ人は後悔するのか?
そもそも、人はなぜ後悔なんてするんでしょうか?
嫌なことについてはサッパリ忘れしまったほうが楽なはずなのに、なぜわざわざ過去の記憶をほじくり返してまで、つらい思いをするんでしょうか?
それは、過去の経験を未来に活かすためだと思います。
人間は進化の過程で生き残るために、色々な能力を手に入れて来ました。
後悔というのもその中の一つで、
過去に嫌なことを経験した→今後は同じ経験をすることを避けたい
と考えることで、肉体的な危険や精神的なダメージから逃れるやすくなるという一種の「学習効果」ということです。
ごく小さな例でいうと、例えば初めて入ったレストランで、カツ丼と親子丼のどちらを食べるかについて迷ったとしましょう。
そして、最終的にカツ丼を頼んだら、味が恐ろしく濃い上に、カツもご飯も水っぽくてベチャベチャで「不味い!」と思ったとしたらどうでしょう?
カツ丼を頼んだことを深く「後悔」し、次は親子丼にするか、その店に入らないかのどちらかを選ぶと思います。
人は感情を伴わない出来事はすぐに忘れてしまいますが、痛みと一緒に心に刻み込んだ「後悔」はなかなか消えないので、結果として学習効果は強くなり、同じ後悔をまた繰り返すリスクは低くなります。
つまり後悔というのは、言い換えれば「失敗を繰り返さないためのしくみ」ということですね。
無駄な後悔、してはいけない後悔とは?
後悔が失敗を繰り返さないためにするものだとしたら、未来のために役立たない後悔は「するだけ無駄」ということになります。
もちろんこれは理屈の上での話で、実際には「後悔すべきでない」と考えても、後悔してしまうことはあるでしょう。
それでも、まずは何を「すべき」で、逆に何を「すべきでない」かを判断することは大切です。
それが判断できてこそ、次のステップとして「無駄な後悔を減らすにはどうすればいいか?」という事が考えられるからです。
というわけで、ここでは無駄な後悔の条件について説明します。
無駄な後悔とは、その事をいくら考えても、全く今後の役に立たないタイプの後悔です。
例えば、箱の中に2つのクジが入っていて、一方が「当たり」もう片方が「ハズレ」だったとします。
そして、実際にクジを1つ引いた結果が「ハズレ」だった時に、「しまった!反対の方を引けばよかった!」と思うのは、何の意味もない、完全に無駄な後悔でしかありません。
そんな事は引く前には分かるはずがないし、いくら後悔したところで、別の機会に当たりクジを引くための助けにはならないからです。
こんな風に言うと「当たり前だ」と感じるかも知れませんが、多くの人はこういう後悔をしょっちゅうしています。
特に典型的な例が、投資やギャンブルなどです。
例えば、A社の株を買ったらその株が値下がりし、代わりにB社の株が上がったら、「B社を買うべきだった!」なんて後悔するわけです。
同じ様に、ギャンブルで1万円が2万円に増えて、その後全財産を失ったら、「2万円になったところでやめておけば・・・」と後悔します。
しかし、どの会社の株が値上がりするのかということや、次の賭けで勝つか負けるかどうかなんて、未来が読めない限り分かるはずがありません。
買い物をした後に買った品物の値段が(バーゲンなどで)下がったり、好きな人に告白してフラれた場合だって、「事前に結果が分かっていたはず」ということはまずないでしょう。
だから、本来ならそういう後悔はしても意味がないし、さらに厳密に言うなら「すべきではない」んです。
「「苦労は買ってでもしろ」は間違い-逆境は人を弱くする【脳科学】」のページでも引用した通り、人の脳はストレスを感じると、より恐怖を大きく感じて、冷静な判断ができないようになっていくという性質があります。
なので、普段から後悔ばかりして落ち込んでいる人が「決断力があり、リスクを恐れずに行動する」なんていうことはまずありません。
無駄な後悔をすればするほど、よりネガティブな人間になっていく。
まずはこの事実を認識しておいてください。
ただし、今の段階ではあくまでも「理屈として」というレベルで大丈夫です。
後悔ではなく「教訓」と考える
ギャンブルやクジ引きのようなものは、特殊な場合を除いて「運次第」という部分がありますが、もっと複雑な事に対する「後悔」についてはどう考えるべきでしょうか?
例えば、学校や会社選を選ぶ場合や、自分でビジネスを始める時に「どんな分野に参入するか」ということを決める場合の話です。
この場合は事前に情報を仕入れたり、色々と分析することで後悔しない選択ができる確率が上がると考えるのが一般的でしょう。
しかし、そういう場合でも「安易な後悔はすべきでない」というのが僕の考えです。
確かに、事前に十分に検討することで、多少は「当たりクジ」を引ける確率が上がるかも知れませんが、どんなに慎重に検討したところで、完全に失敗しないということはあり得ません。
しかも、そういう大切な場面で正しい選択をする能力というのは経験を積まなければ手に入らないので、結局は何度も失敗しない限り、成長することはできないわけです。
もちろん、人生の中で大切な選択をする時に「考えるな」なんていうつもりはありません。
でも、少なくとも、その時点で君が一生懸命考えて出した結論であれば、それを後になってから結果論で責めるのはおかしいと思うわけです。
なので、こんな風に考えてみてください。
人生における色々な選択は全て「実験であって」、仮に後で正しい選択ができなかったと思ったとしても、それは「後悔」ではなく「教訓」にすればいいんです。
発明王として有名なトーマス・エジソンが、電球を点灯させる実験で1万回を超える失敗をした時に、
訳:私は失敗などしていない、ただ1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。
と言った話は有名ですが、基本的にはそれと同じ考え方です。
例えば、さっきのギャンブルの例なら、
「やっぱりギャンブルでお金を増やそうとするなんてダメだな。二度と手を出さないようにしよう。」
と考えられれば、それは未来のために役立つ教訓です。
会社選びや学校選びを間違えたと思ったら、
「webサイトや資料だけで選んだのは失敗だった、次は事前に見学に行って、雰囲気を確かめるようにしよう。」
という教訓が得られるかも知れません。
「あんな事すべきじゃなかった。」
ではなく、
「次は別のやり方をしよう。」
と考えるということです。
もしかすると君は、
「それができたら苦労しないよ。」
と思っているかもしれません。
そうですよね。僕もそう思います(笑)。
これは究極の理想論なので、完璧に実行できる人はまずいないでしょう。
でも、理想とするものが分かっていれば、現実をそれに「近づける」ということは可能です。
次の項目では、その方法について解説していきます。
「後悔ばかりの人生」を改善するワーク
無駄な後悔をやめて、物事の結果を「教訓」にできるようになるために、簡単にできる効果的な方法があります。
それは、君の決断を記録として残すことです。
記録の形は紙のノートでも、パソコンのファイルでも何でも構いませんが、失敗したら可能性があるような物事を決める時は、
- 何について迷っているのか
- 結果としてどうすることに決めたのか
- なぜ、そう決断したのか
という3つのことを、書き残しておきます。
そして、時間が経ってからその内容を読み返して、
- それを選んだとして、どんな結果になったか
- 次に同じような選択をする場合に、どう改善すべきか
ということを書き加えてみてください。
人は人生の中でたくさんの決断をしますが、その結果として何も問題が起こらなかった時には、すぐにそのことを忘れてしまいます。
その反面、後で「失敗だった」と感じた時には、大きな感情の動きが発生するので、その事だけがどんどん蓄積して、後悔だらけの人生のように感じてしまうんです。
このワークを続けていると、今まで「後悔ばかり」だと思っていたことが、実際には「後悔する事もあれば、そうでないこともある」という事が正しく認識できるようになります。
そして、仮に後で「失敗だった」と思えるようなことでも、そこから得られる教訓があることが意識できれば、さらに気持ちが軽くなるはずです。
結果としては思い通りにいかなかったけど、得られるものはあった。
そう考える事ができれば、純粋な後悔よりも精神的なダメージはずっと浅くなっていくでしょう。
後悔というのは一種の感情なので、そこに無理やり「無駄な後悔をしてはいけない」という理想論を持ってきたところで、問題は解決しません。
しかし、何度もこのワークをやることで、自分が何を決断して、結果がどうなったかということを感覚として理解できるようになれば、後悔ばかりして自分を攻め続けるというような事は起こりにくくなるはずです。
後悔の種類とその対策について
「決断をしたことを記録に残す」とは言っても、人生の後悔の中には、あらかじめ「決断」という段階が無いように見えるものもあるでしょう。
例えば、普通に生活をしている中で、ふと過去を振り返って、
「学生時代に、もっと勉強しておけばよかった・・・。」
と後悔するようなケースです。
そこで次回の記事では、人がどんな時に大きな後悔を感じるのか、そして事前にどうやってそれを避けることができるのか?といったことについて書いていきたいと思います。
今回のまとめ
それでは、今回のまとめです。
ポイント
- 人が行動するのは、過去の経験を未来に活かすため
- 結果論で過去の自分を責める後悔は、人を消極的にする
- 行動は「実験」のためで、その結果は「教訓」と考えるのが理想
- 決断とその結果を記録する、後悔の悪循環から抜け出しやすくなる