・勉強に役立つアウトプットの方法が知りたいです
仕事で成功している人、多くの人に影響を与えている人は、ほぼ例外なく、たくさんのアウトプットをしています。
毎日ブログを更新したり、高い頻度でメルマガやメールを書いたり、動画を作成したりしているのを見ると「よく、あんなに行動できるなあ。」と思うこともあるでしょう。
勉強ができる人も同じで、特に短時間で大きな成果を出せる人は、アウトプットを積極的に活用して勉強を効率化しています。
アウトプットをすることのメリットをよく知っているからこそ、色々な方法で時間をそこに注ぎ込んでいるわけです。
実際の所、知識をインプットだけでなく、アウトプットも使って学ぶようにすると、記憶の定着率も理解度も大きく上がります。
参考:インプットとアウトプットの果たす役割
また、英語や数学というような勉強だけでなく、自己啓発の考え方やビジネスをする上でのマインドセットのような物を習得する上でも、アウトプットは必須です。
会社員としてはほとんど評価されなかった僕が、副業として始めた仕事で独立できたり、赤点常習者だった英語を仕事で使えるようになったのも、このアウトプットのおかげだと思っています。
しかし、色々な相談を受けている中で感じるのは、
インプット >>>アウトプット
という風に、バランスがインプットに大きく偏っている人が多いということです。
知識やノウハウ論ばかり追い求めている「ノウハウコレクター」気質のある人は、
インプット>>>>>>アウトプット
くらいかも知れません。
とにかく、やたらと本を読んでみたりwebサイトを見たりして情報は仕入れるけど、いつも行動するよりも先に「より良い方法」を探し回っていたりするわけです。
勉強するにしても、とりあえずテキストを読むとか、せいぜい用意された問題を解くくらいまでで終わっていて、心のどこかに「これでいいんだろうか?」という不安を抱えています。
これを解決するには、アウトプットの量を増やすしかありません。
とはいえ、「面倒くさいから」という理由でアウトプットをサボっているのではなく、単に「やり方が分からない」「難しそうな気がしてしまう」という理由で立ち止まってしまっている人も多いでしょう。
そこで、このページでは、アウトプットを通して知識や考え方を自分の血肉にしていくための方法についてまとめてみることにしました。
今すぐ手軽にできる方法から、時間をかけて「成果物」を作るような方法まで順番に紹介していくので、ぜひできる事から始めてもらえたらと思います。
なお、このページでは、アウトプットの「手段」を中心に説明しています。
「思っていることをうまく言葉にまとめる」という「言語化」の技術については「言語化トレーニングの方法-思考を「伝わる」言葉に変える力を鍛えよう」を参考にしてみてください。
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アウトプット方法1:声に出して読む(音読)
「音読」と聞いて「ありきたりだなあ」と思ったそこの君!(笑)。
実は音読というのは、使い方を正しく知っておかないと、期待した通りの効果が得られないこともあるので注意してください。
音読は、割と手軽にできるアウトプット方法の一つですが、これが最も効果を発揮するのは「型」が決まったことを習得しようとする場合です。
例えば、英語の勉強をする場合や、数学の公式、演劇のセリフなどを覚えようとする場合には、大きな効果を発揮します。
音読すると、ただ黙読する場合と比べて、口の筋肉を動かす時の小脳がはたらきます。
さらに声に出した時の「音」が耳からも入るので、それが記憶の定着を助けることになるんです。
例えば、漢字の書き方や、歌の歌詞などが思い出せなくなった時の事を思い出してみてください。
実際に手を動かして書こうとしたり、途中まで歌ってみると、その先が思い出せる事がありますよね?
体のどこかを動かしながら記憶すると、頭で考えようとしただけでは使われない部分の脳が使われるために、そういう効果が生まれるわけです。
これは漢字の「書き取り」などにも同じことが言えます。
ちなみに、声を出せない場所で勉強する時には、口を動かすだけでも一定の効果はあります。
たとえ音は発生しなかったとしても、口の筋肉と、それをコントロールする脳を使うことに変わりはないからです。
ただし・・・
音読というのは、考え方やしくみを理解するようなタイプの勉強にはあまり向いていないと言われています。
例えば「アドラー心理学」とか「7つの習慣」のような「生き方」に関する事を音読しても、黙読と同じ程度の効果しかないということです。
まあ、マイナスになるというわけではないので、音読ができる環境なら自分の声を録音しておいて、後で Audible のように「耳から聞く」という形で活用するといいかも知れません。参考:文章記憶に及ぼす黙読と音読の効果 <資料>
アウトプット方法2:紙などに書く
これも昔からある代表的なアウトプットの方法です。
学校ではよく、漢字や英語のスペルの書き取りなどをやらされたと思いますが、その裏には「手を動かして書くことで、記憶がより定着しやすくなる」というしくみがあったわけです。
なお、タイトルの部分が「紙など」という表現になっていますが、これは必ずしもペンと紙というアナログなやり方ではなく、スマホやパソコンなどを使うこともできるからです。
もちろん、漢字を覚える時に変換機能を使ってしまったら何の意味もありませんが(笑)、英語のスペルなどはキーボードで入力しても、学習効果が無くなるという事はないでしょう。
そして、「書く」というタイプのアウトプットをする場合、音読と違って「内容を編集しながら書く」ようにすれば、単純な暗記以外のことにも応用できるようになります。
例えば、自己啓発書などを読む場合でも、内容をそのままどこかに書き写すのではなく、大事だと思ったことを自分の言葉でまとめるようにすれば、内容をより深く理解できるようになります。
「その”まとめる”っていう事が難しいんだよ。」
という人もいるかも知れませんが、そんなに難しく考える必要はありません。
誰かに見せたり評価してもらうためではなく、自分の理解を深めるために書くわけですから、感じたことをただ箇条書きにする程度でも十分に意味があります。
例えば、
- 行動する時は、まず目的をはっきりさせる
- 仕事の報酬は、提供したサービスの質と量で決まる
というようなメモ的なものを書き出すことから始めてみましょう。
重複している部分があっても、表現がバラバラでも、日本語がおかしくても、そんなことは気にしなくて大丈夫です。
いちばん大切なのは「考えながら書く」ということですから、それ以外のことは後回しにしておけばいいんです。
アウトプット方法3:人に教える
自分が覚えたことを他人に教えるというのは、理解を深める上で最高のアウトプット方法になります。
当たり前の話ですが、何かを他人が分かるように説明するには、内容の全体像を把握しておく必要があるからです。
さらに、疑問に思ったことについてはどんどん質問してもらうようにすれば、自分自身の理解度チェックもできるわけです。
ただし、人に教えるには「生徒」役が必要なので、その確保が難しい場合には、「人に教えるつもりで情報をまとめる」ということで、次の項目を参考にしてみてください。
アウトプット方法4:レポートや記事にまとめる
作業としてはかなり大変ですが、勉強したことをレポートや記事の形にまとめる事によって得られるものは本当に大きいです。
レポートや記事というのは、それ自体が一つの作品ですから、そもそも書こうと思っていることに関してちゃんと理解できていないと、手の付けようが無いでしょう。
なので、「イマイチよく分からない」という事に関しては、それをテーマにしたレポートや記事を書けば、完成する頃にはかなり理解度が上がっていると思います。
経験がないと「気軽に書いてみる」というわけにはいかないかもしれませんが、最初は「紙などに書く」の項目で説明したような「メモ書き」を整理することからやってみてください。
最初はこれ、次はこれという風に全体の流れが決まったら、あとはそれぞれに説明の文章を付け加えるだけでも、ある程度の形にはなるはずです。
そして、さらに効果的なのが、書いたものをインターネットやSNSなどを通じて公開することです。
人に見られるとなれば、心理的なハードルは高くなりますが、その分だけ不確かな事は書けなくなります。
「本当にコレであってるかな?」
という事があれば、自然と裏付けを取って確認するようになるでしょう。
とはいっても「100%正しくなければいけない」と神経質になる必要はありません。
プロのジャーナリストやマスコミだって間違った記事を書いたり、報道したりする事があるくらいですから、あくまでも自分ができる範囲でベストを尽くせばいいだけです。
(場合によっては、読者さんが「ここ間違ってますよ」と親切に教えてくれたりすることもあります)
そして、ネット上でのアウトプットは、うまくいけばアクセスを集めることになり、収入になることもあるので、まさに一石二鳥です(笑)。
ただし、「公開することを意識してアウトプットをしようとすると、身構えてしまって書けなくなる」という場合は、無理をせずに非公開記事として編集するほうがいいかもしれません。
あくまでも本来の目的はアウトプットなわけですから、最初から人に見せることを目的として書くのではなく「自信作ができたら公開しよう」くらいの気持ちで取り組んでも、特に問題もないと思います。
ただ、「人に見せることを前提とすると、アウトプットの質が上がりやすい」ということを頭の片隅に入れておいてください。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- 仕事や勉強で結果を出す人は、アウトプットを活用している
- アウトプット方法1:音読する→決まったパターンの習得には効果的
- アウトプット方法2:紙に書く→メモや箇条書きでも効果あり
- アウトプット方法3:人に教える→体系的な理解につながる
- アウトプット方法4:レポート&記事化→労力に見合う価値がある