・将来、何をしたいかが決められない
・自分を変えたいけど、何をすべきか分からない
こういう人向けに、将来の目標や「今、何をするか」というアクションプランを見極めるための助けになるような考え方をシェアしたいと思います。
この記事は、僕が今までに相談を受けてきた事例だけでなく、セラピストやコンサルタントの意見も参考にしています。
なので、自分自身の人格とは合わない形で、無理やり将来の夢や目標を設定しようとしている人にとっては、きっと大きな救いになると信じています。
この記事についてご質問・ご意見がある場合は、記事の下部にあるコメント欄からご連絡ください。原則として24時間以内に回答を掲載させていただきます。
目次
夢の形に影響する2つの人格タイプ
当たり前ですが、世の中には色々なタイプの人がいて、人格も人それぞれですよね。
そして、これもまた当然ですが、人格が違えば「どんな事に対して幸福を感じるか」ということも違うので、将来の夢の内容も大きく違ってきます。
そこで今回は、将来の夢や目標設定、職業選択などに大きな影響を与える人格のタイプとして、「Meタイプ」と「Weタイプ」という2つのカテゴリー(区分)を紹介しましょう。
僕が最初にこの考え方に出会ったのは、セラピストやコーチとして活動しながら、たくさんのベストセラーを生みだしている石井裕之さんの本を読んだ時のことです。
この考え方は主に恋愛論の中で使われることが多いようですが、僕は経験上、将来の夢を設定する上でもかなり大きな影響があると感じいます。
なお、MeタイプかWeタイプかを診断する条件はたくさんあり、全てをこの記事に書くのは難しいので、また後日改めてまとめたいと思います。
ここから先は、君自身が「なんとなく」どちらのタイプに寄っているかを考えながら読み進めてみて下さい。
もともとMeタイプとWeタイプというのは、100%どちらかに属するというわけではなく「どっちの傾向が強いか」という部分が重要なので、ざっくりとした判断だけでも十分に役に立つはずです。
※質問に答えて診断する仕組みは「Meタイプ・Weタイプ診断を天職を見つける材料にしよう」のページに用意してあります
Meタイプ
Meタイプの人は、物事を「私(英語で言うところの「Me」)という視点を通して考える性質が強いです。
「自分にとって、○○さんという存在は・・・」
というように、自分を主観にした考え方ですね。
なので、他人に合わせるよりも自分で物事を決めようとしますし、「他人から見てどう見えるか」ということよりも、「自分がどう感じるか」という部分に重点を置きます。
そのため、カップルや集団の中でも、Meタイプの人が中心になってどうするかを決めて、周りの人はそれに付いていくという形になりやすいです。
集団と自分の考えに違いがある場合、Meタイプの人はできる限り個人行動を取ることを好みます。
また、一人で考えたりリラックスする時間を大切にするので、集団の中に長くいると疲労を感じることが多いようです。
Meタイプの人は、専門性が高く高いスキルを要求されるような職業、例えばエンジニアや弁護士というような仕事に向いているとされています。
Weタイプ
Weタイプというのは、物事を「私たち(英語で言うところの「We」)を通して考える性質が強いです。
「○○さんにとって、私という存在は・・・」
というように、まず他社との関係があって、その中にいる自分という視点に立っています。
なので、自分自身で何かをきめるというよりは、周りの人がどう思っているかということを重視しますし、「自分がどう思うか」ということよりも、「相手(みんな)がどう思うか、という部分に重点を置きます。
集団と自分の考えに差がある場合、Weタイプの人はできる限り自分の行動を周りに合わせようとします。
また、他人との関係に重点を置いているので、一人でいる時間が長いと孤独を感じやすい人が多いようです。
Weタイプの人は、人との関わりの中で価値を提供していけるような職業、例えば教師や看護師というような仕事が向いているとされています。
将来の夢とWeタイプ・Meタイプの関係
僕の経験上、将来の夢がない、やりたい事がない、今の自分を変えたいけれど、何をしたらいいか分からない・・・という人は、自分がWeタイプ的であるにもかかわらず、心のどこかでMeタイプの人をロールモデル(お手本)にしている事が多いように感じます。
Meタイプの人は専門性や個人の能力で勝負するわけですから、自分の興味のあることがそのまま職業になるようなパターンが多く、ターゲットが絞りやすいでしょう。
一方で、Weタイプの人は「集団や社会の中での自分の役割」という点から何をするか決めようとするので、どうしても目標がボンヤリしやすく、
「人の役に立ちたいけど、何を目指せばいいか分からない。」
「誰かに喜んでもらえる仕事がいいけど、自分に何ができるのか判断できない。」
という状態になりがちです。
また、自分の意見だけではなく、親や恋人、場合によっては友人の意見などについてもMeタイプの人よりずっと敏感なので、それがさらに意思決定を難しくしているケースが多いのかもしれません。
「親や周囲の期待に応えようと思って頑張って来たけれど、ふと気づくと自分が何をしたいかが分からなくなった。」
というのも、Weタイプの人に特に多い悩みの一つです。
「周りの人は夢を持って打ち込んでいるのに、自分には何もない・・・。」
と本人は感じているのですが、それはWeタイプの人が精神的に成熟していないとか、将来のことを真面目に考えていないからではありません。
単に、周りとの関係を大事にし過ぎて、自分自身の目標を設定することに慣れていないというだけです。
Weタイプの人にお勧めの「夢の見つけ方」とは
Weタイプの傾向が強い人の場合、特定のスキルや分野にこだわるよりも、「どうやったら他人に価値を与えられるか?」ということを基準に考えると、やりたい事に近づきやすいと思います。
つまり、最終的に「誰かの助けになること」や「人に喜んでもらうこと」さえできれば、その具体的な手段についてはそれほど重視しなくても大丈夫、ということです。
自分自身がWeタイプで、幸せだと感じるポイントが「他人との関係」にあるということが理解できれば、特定の分野の学校や職業を選んだ後で、
「本当にこの選択で良かったんだろうか・・・」
と迷う気持ちからも、少しは開放されるでしょう。
最終的に誰かを幸せにして、さらに自分も幸せになれるのなら、途中の細かい過程はそれほど重要ではないと思います。
いつものように、またまた映画の話を引き合いにだしてしまいますが、女優の広瀬すずさん主演の映画「チア☆ダン」の中に、このWeタイプについて考える上で興味深いシーンがありました。
広瀬すずさん演じる主人公の友永ひかりが所属するチアリーディング部が、チアダンスの全米大会の決勝にまで進出するのですが、最後の最後でチームの監督が大きな決断をします。
それはチーム内で一番ダンスが上手い部員のポジションを、友永ひかりに任せるというものです。
その理由は、チアダンスにもっとも重要な「誰かを応援する」という気持ちを人一倍強く持っている(+それを表現できる)のは、友永ひかりだからという話でした。
自立心の強い人は、どうしても無意識のうちに自分自身で目標を見つけようとするかも知れませんが、世の中には個人戦が得意な人もいれば、チーム戦で輝く人もいる、ただそれだけの話だと思います。
夢を見つけるための2つのワーク
最後に、Weタイプの人が自分自身と向き合い、夢を見つけるために有効な2つのワークを紹介しておくことにしましょう。
過去の経験の棚卸し
最初のワークは、いわゆる「過去の経験の棚卸し」です。
具体的に言うと、今まで生きてきた中で、人に何かをしてあげて感謝された経験、充実感を感じた出来事などをリストアップしてみてください。
・・・と言った時に、何となく頭の中で「何かあったかなぁ・・・」と考えて終わりにしようとする人がよくいますが、それではダメです。
ベストなのは紙に書く事ですが、それが無理ならスマホのメモ機能に書き込むだけでもいいので、ぜひ手を動かしてアウトプットする(書き出す)ようにして下さい。
もし、現時点で思いつくことがなければ、思いついた時に少しずつ書き足していったり、今後経験することを記録する形でもOKです。
このワークで蓄積した情報の中には「将来どんな形で人に価値を提供したいか」という事につながるヒントが含まれている可能性が高いはずです。
周囲の人へのリサーチ
これは、君が周りの人にとってどういう存在かということや、どんな仕事に向いていると思うかといったような印象をリサーチするワークです。
大抵の人は「自分のことは自分が一番よく知っている」と考えがちですが、クセや仕草と同じで、自分の事だからこそ気付きにくいというケースは意外とあるものです。
そして、何よりも「他人にどうやって価値を与えるか」ということを考えていく上では、それを実際に受け取る人の意見を聞いておいて損はないでしょう。
今回のまとめ
ポイント
- 夢の形に影響する人格のタイプとしてMeタイプとWeタイプが存在する
- Meタイプは自分の中から、Weタイプは他人との関係の中から価値を見出す事が多い
- Weタイプの人は「他人にどう貢献するか」という視点で夢を探すのがお勧め