・ありのままの自分を愛せない、好きになれない
・ありのままの自分を出すことができない
こんな人の悩みに対して、ちょっと斬新な考え方を伝えたいと思います。
僕はここ数年「やりたいことが分からない」という人の相談に乗り続けてきました。
そして、「自分が本当にやりたいことって何だろう?」という事を考える上で、「そもそも本当の自分、ありのままの自分って何なんだろう?」という疑問にたどり着く人はけっこう多いです。
なので、僕もそれについてはかなり考え抜いて来たわけですが、今では自分なりに一つの「結論」にたどり着いています。
正直なところ、「ありのままの自分」や「本当の自分」というような哲学的な問題については、人によって意見が分かれるものでしょう。
ただ、このページにまとめてあることは、たくさんの人に「気持ちが軽くなった」と言ってもらえている考え方なので、他の本やwebサイトなどの情報を見ても悩みが解決しなかったという人にとっては、きっと役立つと思います。
この記事についてご質問・ご意見がある場合は、記事の下部にあるコメント欄からご連絡ください。原則として24時間以内に回答を掲載させていただきます。
目次
「ありのままの自分」なんて分からないのが当たり前
いきなり肩すかしをするようですが、実は僕は「ありのままの自分」なんて、分からないのが当たり前だと思っています。
なぜかというと、ありのままの姿というのは、見ようとすればするほど分からなくなるものだからです。
例えば、自分自身を鏡に映して見るときのことを想像してみて下さい。
たとえその姿を見るのが自分一人だったとしても、無意識のうちに表情を引き締めようとしたり、角度を調整したりしてしまいますよね?
人によっては、鏡に自分の姿を移す前から、髪の毛を整えたりするかもしれません。
つまり、見ようとした時点で、もうそれは「ありのまま」ではない「見られていることを意識した自分」になってしまうということです。
さらに、他人から見ても「ありのままの自分って何だろう?」と考え続けている人はどこか不自然に見えると思います。
これは、しょっちゅう鏡を覗き込んでいる人が不自然に見えるのと同じです。
「ありのままの自分」なんて考えなくていい
逆に言えば、ありのままの自分でいるためには「ありのままの自分って何だろう?」という考え方を捨てる必要があると思います。
こういう話をすると、
「でも、他人の前では、つい自分の本心を隠してしまうんです。」
「本当の自分を知られた時に、嫌われそうな気がして怖いんです。」
という人がいますが、ちょっと考えてみて下さい。
人が本当に自分の本心をそのまま出せるのは、まだ自我が発達していない赤ちゃんの頃だけです。
物心がつく頃には、いや、もっと前の段階で、人間はすでに周りの人の反応を見て、表情や態度、言葉などを選び始めます。
だから、
「他人の前で自分を装ってしまう自分」も、
「つい本心を隠してしまう自分」も、
「自分を認められない自分」も、
「相手に嫌われてしまうかも、とビクビクしている自分も、
すべてありのままの自分なんです。
もし、ありのままの自分をさらけ出していいなら、心に浮かんだことを全部言葉に出して、感情を全て顔に出して生きることになりますが、そんな状態をありのままの自分だと思う人はいないでしょう。
洋服や髪型が「その人らしさ」の一部であるように、自分を守ろうとする言い訳も、嘘も作り笑いも、殻に閉じこもってしまうような行動も、ぜんぶひっくるめて「ありのままの自分」です。
そう考えると、最も自分らしく「ありのまま」であるためには「ありのままの自分」なんていうものはさっさと頭から追い出してしまうのが一番だと言えます。
ただし・・・
そんな風に言ってみたところで、たぶん君の気持ちがスッキリすることはないですよね。
それは僕にも分かっています。
なぜなら、ありのままの自分について悩む人の本当の問題は、別の部分にあることが多いからです。
本当の問題は「自分を愛せない」こと
「ありのままの自分」について悩む人が抱えている最大の問題は、自分自身のことがよく分からないという事ではなく、今の自分を愛せないとか、自分自身に誇りを持つことができないでいる、ということです。
もっとざっくり言うと、今の自分と理想の自分の間に大きなギャップがある、ということになるかも知れません。
- 心のどこかでは、自分の可能性を信じている(or信じたい)
- でも、今の自分は「こうでありたい」という自分とは違う気がする
- だから、内面に眠っている本当の自分を開放したい
あえて言葉にするなら、こんな感じでしょうか。
でも、さっきも言ったように、ありのままの自分というのは、「自分自身でも違和感があるようなこと、自分らしくないと思えることもひっくるめた上での自分」です。
そして、もしも君がそんな自分を愛せないとか、希望とはかけ離れていると感じるとしたら、いっそのこと無理に自分を愛そうとするのはやめてしまいましょう。
いや、誤解のないように言っておきますが、僕は「君自身を「見捨てましょう」と言っているわけではありません。
ただ、「どうやったら愛せるか」「愛したいのに愛せない」という事を一生懸命考えることから、一度離れてみましょうというだけです。
そもそも、愛情なんていうものは、一生懸命ひねり出そうとしたところで、思い通りになるものじゃありません。
君に今、好きな人がいるとして、それは
「この人を愛そう!」と努力した結果ではないはずです。
Mr.Childrenの歌にもありますが、
(Mr.Children 「名もなき詩」より)
だと思います。
だから、無理に何かを愛そうとしてもうまくはいかないし、そんなことをする必要も無いんです。
その代わりにすべきことを、ここから先の部分で説明していきます。
「変わっていく自分」を認めてあげよう
そして、もしも君が今の君自身を好きになれなかったとしても、解決策はあります。
それは、変わろうと努力する自分を認めてあげることです。
愛情というのはあくまでも感情なので、それを直接コントロールすることはできません。
でも、もしも君が「ありのままの自分」にこだわらずに、理想の自分に近付こうと必死に頑張っていたとしたらどうでしょう?
将来のために必死に勉強したり、ダイエットのために一生懸命運動したり、難しい仕事に全力で取り組んでいたと自覚できたとしたら・・・
少なくとも「偉いな」「頑張ってるな」と認めてあげることはできるんじゃないでしょうか?
僕は、そうやって自分を認めてあげること、言い換えれば「尊敬できる自分」になっていくことが、自分を愛せるようになるための一番の近道だと考えています。
色々な成功法則や自己啓発の本なんかを読んでいると、
- 自分を認めてあげましょう
- 自分にOKを出してあげましょう
- 自分を許してあげることが大切です
- 君は君のままですばらしい
というような事がよく書いてありますよね。
確かに、自分を認めてあげることは大事だと思います。
でも、「成長したい」「向上したい」と思っているのなら、少なくとも「今のまま」でいいはずないですよね?
自分の弱さやダメなところを認めていい、許していいって思えれば、確かに気持ちは楽になります。
だから、いろいろな人が「自分にOKを出しましょう」って言うし、それを聞いた人は救われた気持ちになるわけです。
でも、その「救われた人」がどうなるかというと・・・。
感動したり救われた気分だけ味わって、また日常に流されて生きていくんです。
僕は今までに、そんな人を腐るほど見てきました。
考えてもみて下さい。
- 「今のままの自分でもいいのかな。」と思ってる人
- 「ぜったいに変わってやるんだ!」と思ってる人
どっちの方が行動力があると思いますか?
当然、現状に満足してない後者の方ですよね。
そう考えれば、今の「ありのままの自分」を無理やり認めようとすることは、単なるその場しのぎの気休めにしかならないと思います。
自分はクズだとかダメだとか考える必要はありませんが、「このままじゃダメだ」と思う気持ちは大切にすべきです。
つまり、「ありのままで素晴らしい」のは、今は未熟でも「成長する過程にある人」であって、「現状に満足している人」の事ではないということです。
ありのままの自分にこだわらず、自分と向き合おう
とは言っても、自分を変えるため、成長するために何をすればいいか?について考えた時に「何をすればいいか分からない・・・」と感じている人は多いでしょう。
それは当然だと思います。
ただ単に「今の自分を愛せない」「変わりたい」というだけでは、目指す物が何なのかがわからないからです。
言ってみればゴールが決まっていないわけですから、どっちに走っていいかも分かるはずがないんです。
なので、まずはそのゴールについて考えることから始めてみましょう。
すぐにゴールを設定する必要はありません。
始めるのは「ゴールについて考えること」です。
君が何を感じているのか、何が好きで、どんな自分になりたいのか。
ありのままの自分について考える代わりに、「自分と向き合う」ということに集中してみて下さい。
具体的には、以下のようなページで紹介しているワークが参考になると思います。
「「何をしたらいいか分からない」から脱出する3つのワーク」
「将来の夢がない人がないための「展開型」思考法」
「頑張れない人が変わるための最も確実な方法【実証済み】」
また僕が配信している「行動開始のための7日間プログラム」では、「何かをしたいと思っているけど行動できない」という人向けの情報を配信していますので、興味があればぜひ受講してみてください(無料です)。
今回のまとめ
最後に今回の内容を簡単にまとめておきましょう。
ポイント
- 「ありのままの自分」を意識する必要はない
- 考えるべきなのは「自分を愛せるかどうか」
- 自分を愛せない時は、変わろうとする自分を認めてあげること
- 何を目指すかについて考える事が、自分を変えるための第一歩