・会社での仕事にやる気が出ない
今回は前回に引き続き、働き続けるには致命的というレベルの「やる気をなくす職場の特徴」について書いていきたいと思います。
なお、前編のページには以下のリンクから移動できます。
「やる気をなくす職場の特徴6選(前編)」
さて、前回は「給料」「評価」「人間関係」についての話でしたが、今回は「上司」「仕事内容」「労働時間」の3つを取り上げました。
今回の条件についても、そのままの状態で働き続けることはかなり危険なレベルなので、貧乏クジを引き続けないためにも、頭の片隅に入れておいてもらえたらと思います。
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目次
やる気をなくす職場の特徴4:「ダメな上司」
組織の中では、上司から部下へと命令が流れるのが普通で、基本的に部下を評価するのも、その評価をさらに上に伝えるのも上司の仕事です。
なので、その職場にいる上司に問題がある場合、やる気を無くす非常に大きな要因になるでしょう。
上司が仕事をしない・仕事ができない
人を評価するしくみがきちんと整っていない職場では、本人の能力が低かったり、性格に問題があるにも関わらず、管理職になる人が出てきます。
例えば、単純に勤続年数だけで昇進する人が決められたり、上司に気に入られた人が出世するというような職場では、こういったことが起こりがちです。
また、個人としてのスキルと、リーダーとしての適正を区別できていない会社では、「自分の仕事だけはできるけど、リーダーになる能力はない」という人が出世してしまうこともあります。
当然ですが、そういう上司は、部下の仕事を管理することも、部下の仕事を正しく評価することもできません。
部下としては、無能な上司のもとで、しかも一生懸命仕事をしても評価されるかどうか分からない職場で働くことになるわけですから、やる気をなくしてしまうのは当然だと思います。
さらに、ある程度まで昇進すると、その地位に満足してしまって、大して働きもせずにそのポストに居座るという迷惑な人もいます。
これは他のパターンの「ダメな上司」にも言えることですが、最大の問題はダメ上司そのものではなく、そういう人をリーダーにしてしまう会社の体質です。
上司が人の話を聞かない
コミュニケーション能力のない人がリーダーになっているような職場には、「自分からは色々と命令するけれど、部下の話は聞かない」という上司がいることもよくあります。
表面上は聞いているようでも、話した内容については全く考慮してくれなかったり、「とりあえず言われたことだけやれ」的な考え方で部下を管理しようとするわけです。
会社によっては、本人の能力が低いにも関わらず、部下に対して怒鳴ったり、高圧的な態度を取ったりする人が「管理者に向いている」と判断されてしまうことも割とよくあります。
そういう態度を取る上司というのは、部下を怯えさせて、とりあえず従わせることができるからです。
そんな「恐怖政治」のようなしくみで動いている職場で、やる気を出せというのは無理な話でしょう。
上司が人を好き嫌いで判断する
日本の会社の「古き良き」ではなく「古き悪しき」習慣の一つに、仕事ができる・できないに関わらず「上司に気に入られた人が出世する」というものがあります。
つまり、時には上司に反対意見を言う優秀な部下よりも、上司の命令には絶対服従で、場合によってはお世辞を言って取り入るような「イエスマン」が評価されるということです。
そういう職場で上司になる人というのは、自分より上の上司に取り入る事はできても、リーダーとしては無能なので、当然部下のやる気を失わせる事になります。
また、驚くべきことに、今でも「ノミニケーション(飲み会での交流)ができない奴は信用しない」というような、時代遅れの考え方をする上司も、一部の会社には残っているようです。
上司が部下の働きを見ていない
職場によっては、知識不足や能力不足によって「部下がどんな仕事をしているのかをよく分かっていない」という上司がいたりします。
これは仕事をサボりたい人にとっては良い環境なのかもしれませんが、真剣に仕事をしている人にとっては迷惑な話です。
一生懸命に仕事をしても、それが評価されるどころか認識すらされていないという状態では、やる気がなくなるのも仕方がないでしょう。
やる気をなくす職場の特徴5:「理不尽な仕事内容」
その職場で「どんな仕事をするのか」ということも、働く上で重要なことの一つです。
仕事に費やす時間というのは、決して短いものではないので、苦痛だと思う仕事を毎日やらされていたら、すぐにやる気がなくなってしまうでしょう。
無意味な作業が多い
仕事の効率をきちんと考えない会社では、社内での情報のやりとりのためだけに、いちいち大げさな資料を作成したり、無駄に長い会議の議事録を作らされたりすることがあります。
そういう会社は、社内での情報共有が不十分なことが多いので、経営陣の間でも言うことが違ったり、一度決まったことが別の偉い人の一言でひっくり返ったりすることも珍しくありません。
そういう中で、目的がきちんと決まっていないまま指示が出されたり、それを後で最初からやり直すための無駄な作業が発生するわけです。
キャリアアップできない、勉強にならない
働く側にとって「仕事」というのは、お金をもらうためだけのものではないと思います。
働くスキルを身につけたり、持っているスキルをさらにレベルアップさせたりする場でもあるということです。
もしも、職場で何の経験も積むことができないとしたら、将来的に「年をとっているだけで何もできない人」になってしまうでしょう。
そんな心配を抱えながら働いていたら、やる気を維持するのは難しいと思います。
しかし、会社によっては、こういうことが当たり前に起こっています。
例えば、IT系の多くの会社では、経験の浅い人を「客先常駐」、つまり自分の会社ではなく、取引先の会社で働かせるために雇ったりしますが、これは働く側にとってはかなりの「地雷」です。
一般的に、作業を下請けする会社に回されるのは、単純でスキルアップにつながらない仕事であることが多いからです。
また、客先に回されることが無かったとしても、職場で与えられる仕事が単純で機械的なものばかりだと、キャリアアップの機会が失われることになります。
これは必ずしも「会社が悪い」という問題ではないかも知れませんが、部署異動などの希望が全く通らないような会社だとしたら、少し問題は深刻です。
将来のことを考えるなら、多少は苦労することになったとしても、自分自身がレベルアップできるような会社に転職するのが得策ではないでしょうか。
雑用が多く、実績を作るチャンスがない
割り当てられる仕事の内容が雑用ばかりで、評価してもらおうにも実績を作りようがない、という場合もあるでしょう。
本来なら仕事の内容が雑用であっても、早さや正確さ、ミスの少なさなどが評価されるべきなんですが、残念ながらそういう職場は多くないと思います。
効率に関する考え方が甘い会社は、売上や利益を気にすることはあっても、雑用の中身や効果についてはほとんど考えません。
そして、そんな古い体質の職場では「仕事は完璧にやって当たり前」という文化があるので、いくら雑用を頑張ったところで、評価されることも、より責任のある仕事を任されることも無いわけです。
そんな風に努力が報われない職場で、やる気をなくさないで働き続けるのは非常に難しいでしょう。
会社が変化することを期待するよりも、別の道に進んだほうが、努力は報われやすいと思います。
やる気をなくす職場の特徴6:「長い労働時間」
普通のフルタイム労働でも、だいたい1日に8時間程度は働くことになるわけですが、職場によってはさらに長時間にわたって拘束されることもあります。
そして、その長過ぎる労働時間が、働く人の心を疲れさせて、やる気を失わせることになるわけです。
労働時間が長い業種である
運送業やアパレル系、IT系や美容業界、医療系などの職場は、営業時間の都合や業界全体の特徴として、長時間労働になりがちです。
それでも、まともに労務管理をしている会社なら、残業に一定の制限を設定したり、効率化を重視して労働時間を短くする努力をしています。
最近よく聞く「働き方改革」というのも、国としての労働時間の短縮への取り組みですよね。
しかし、ブラックな体質の会社では、いまだに長時間労働が当然のように行われていて、中にはタイムカードのような仕組みすら用意していないところもあります。
そもそも、会社が社員に残業をさせるには一定の手続きが必要で、その手続の中で認められた範囲を超えて残業をはせることは違法行為です。
参考:労働基準法第36条(e-Govより)
違法レベルの長時間労働が当然になっているような会社に勤め続けていると、やる気どころか体や心の健康すら失うことになりかねないので、できるだけ早くほかの会社に移ることをおすすめします。
休みが少ない、きちんと休めない
法律で認められている労働者の権利の一つに、有給休暇(年次有給休暇)がありますが、会社によっては「うちは有給休暇が無いから」というような、とんでもないことを言う経営者がいたりします。
また、「有給休暇を使えるのは冠婚葬祭のみ」というような勝手なルールを決めている職場もありますが、会社にそんな事を決める権利はありません。
参考:労働基準法第39条(e-Govより)
休日以外のところで言えば、勤務時間が終わっているにも関わらず、電話連絡に答えるように強制されたり、呼び出しに応じることを求められたりする職場もあるでしょう。
しかし、基本的には上司の命令に従って働く普通の社員が、時間外の呼び出しや電話に対応する義務はありません。
これは「やる気」とか「責任」の問題ではなく、お店でお金を払わずに商品を持ち出すことが許されないよに、勤務時間外に仕事をさせようとする考え方そのものが許されないということです。
参考:労働基準法第41条(e-Govより)
休日や勤務時間外にも仕事を要求してくるような会社は、残念ながら他の事に関しても法律を平気で破ることが多いので、少なくとも長く勤めるだけの価値はないと思います。
環境が悪ければ努力をしても無駄
真面目で勤勉な性格の人は「頑張っていればいつか認められる」「実力があればどこにいても成功できる」と考えがちですが、実はそう思い込むのはとても危険です。
なぜかというと「努力しているのに報われない」という人は、そもそも努力が報われない環境で頑張っていることが多いからです。
僕も以前は「努力次第でどこでも結果を出せる」と考えていたのですが、それは完全な間違いでした。
多くの成功した人たちは、口を揃えて
「結果を出せない環境でいくら努力をしても無駄」
だと言っていて、僕も今はこれが真実だと確信しています。
例えば、もしも君の上司が、個人的な感情で君のことを心底嫌っていて、会社もそれを放置していたとしたら、その会社で快適に働くことはまず無理でしょう。
必死になって人間関係を改善しようとすれば、その努力が実を結ぶ可能性もあるかもしれません。
でも、そんな大変なことをするくらいなら、さっさと別の職場に移って、仕事にその労力を使ったほうが幸せになれるはずです。
なので、もしも君がこのページに書いたような「やる気をなくす職場」で消耗しているとしたら、ぜひ勇気を持って新しい環境を手に入れる努力をしてほしいと思います。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- やる気をなくす職場の特徴4:「ダメな上司」
→ 上司が仕事をしない・仕事ができない
→ 上司が人の話を聞かない
→ 上司が人を好き嫌いで判断する
→ 上司が部下の働きを見ていない - やる気をなくす職場の特徴5:「理不尽な仕事内容」
→ 無意味な作業が多い
→ キャリアアップできない、勉強にならない
→ 雑用が多く、実績を作るチャンスがない - やる気をなくす職場の特徴6:「長い労働時間」
→ 労働時間が長い業種である
→ 休みが少ない、きちんと休めない - 環境が悪ければ努力をしても無駄