・やろうと思っている事をなかなかできない
・気がつくと時間が経っていることが多い
・効率よく物事が進められない
こんな風に感じている人に向けて、時間の使い方を根本的に改善するためのワークを紹介します。
僕はフルタイムで働きながら起業の準備をしていたので、時間に関してものすごくシビアになる必要がありました。
個人事業主になった今でも、会社員時代のように日給とか月給ではなく、収入は全て結果次第ですから、普通のサラリーマンよりはずっと「時間あたりの効率」という部分にこだわっていると思います。
この記事にはそんな中で学んできたこと、実践してきたことを盛り込んであるので、ぜひ時間の使い方を改善するために役立ててみてください。
この記事についてご質問・ご意見がある場合は、記事の下部にあるコメント欄からご連絡ください。原則として24時間以内に回答を掲載させていただきます。
目次
時間の使い方には4つの区分がある
時間の使い方の細かい部分を見直す前に、時間の使い方については4つの区分があるということを知っておいて下さい。
これをすっ飛ばした状態で、いくら目の前のことをテキパキと効率的にこなしても「時間に追い立てられていて忙しい」という状態からは抜け出せないので要注意です。
この表では、時間の使い方を「重要性」と「緊急性」という2つの軸で考えていきます。
まず、重要性(縦軸)について分けるなら、
- 重要度が高い(とても重要な)こと
- 重要度が低い(あまり重要でない)こと
のというような形です。
で、緊急性(横軸)については、
- 緊急性が高い(すぐにやらなければならない)こと
- 緊急性が低い(すぐにやらなくても大丈夫)なこと
の2つです。
そして重要性と緊急性の両方を組み合わせると、
- 重要度が高く緊急性が高いこと
- 重要度が高く緊急性が低いこと
- 重要度が低く緊急性が高いこと
- 重要度が低く緊急性が低いこと
の4つのカテゴリー(区分)になります。
次に、それぞれのカテゴリーの行動について、具体的な例をあげていきましょう。
なお、見た目には言葉の区分が分かりにくいので、ここから先では4色に色分けして書いていきたいと思います。
1.重要度が高く緊急性が高いこと
これは、
- 今すぐ学校や仕事に行かなくちゃならない
- 急ぎの仕事を頼まれた
- 大事な電話に出なきゃいけない
みたいなことですね。
こういう事はやらなければ後で困ったことになりますし、先延ばしにするのも難しい行動です。
2.重要度が高く緊急性が低いこと
これは、
- 将来に備えて何か勉強をする
- 健康維持のために体を鍛える
- 仕事を効率化するためのアイデアを考える
みたいなことです。
こういう事はすぐにやらなくても困らないし、場合によっては延々と先延ばしにしても、とりあえず生きては行けるものです。
ただし、先のことを考えればやるべきことなので、重要度としては高い行動です。
3.重要度が低く緊急性が高いこと
これは、
- 単なるおしゃべりのための電話に出る
- 雑談的なメッセージアプリやメールに返信する
- つきあいで飲み会に参加する
- 形式的な会議や打ち合わせに参加する
そのタイミングでないと出来ないけれど、内容的には対して重要じゃない行動がこれらのものです。
誰かにとっては重要かもしれないけれど、自分にとっては重要じゃないという事になるかもしれません。
4.重要度が低く緊急性が低いこと
これは、
- スマホでゲームをする
- テレビをボーッと眺める
- 荷物の包装に使うプチプチを潰す(笑)
というような行動、言ってみれば、単なる暇つぶしです。
こういうことは今すぐやる必要も無ければ、やらないと不都合があるわけでもありません。
最も大切な時間の使い方とは
そして、時間の使い方を考える上で最も重要なのが、2番目の重要度が高く緊急性が低いことにできるだけ多くの時間を割くようにするということです。
こんな風に書くと、
「え?重要度が高く緊急性が高いことの方が大事じゃないの?」
と思うかも知れません。
確かに処理する「順番」としてはその通りです。
学生や社会人での場合、学校や会社では1番目の重要度が高く緊急性が高いことに使う時間が多くなるでしょう。
授業に出なければ進級できなかったり単位がもらえなかったりするし、上司の指示に従わなければクビになるからです。
主婦であっても同じで、家族のスケジュールや子供の都合に合わせて、緊急+重要なことを色々とこなす必要があると思います。
だから、重要度が高く緊急性が高いことに割く時間を直接減らすことはできません。
大切なのは、それ以外の時間の使い方です。
ただでさえ僕たちは重要度が高く緊急性が高いことに時間を取られがちですから、他の時間をゲームや遊びなどの重要度が低く緊急性が低いことに費やしていたら、いったいどうなるでしょうか?
重要度が高く緊急性が低いことに使える時間なんて、ほとんどなくなってしまいますよね。
そうなれば、そもそも重要度が高く緊急性が高いことを発生させている原因は残り続けることになって、いつまで経っても時間に追い立てられ続けることになるわけです。
もう少し、具体例をあげて説明しますね。
例えば、学生の人が勉強や「就職のために有利なスキルを身に付ける」というような重要度が高く緊急性が低いことに時間を使わなかったとしたら、どんな結果になるでしょうか?
当然、未来のために一生懸命行動している人よりも、就職の選択肢は限られてしまうと思います。
そうすると、
就職できる会社の労働条件が良くない
↓
労働時間が長く、賃金は低め
↓
お金がないので会社を辞められず「貧乏暇なし」状態
という風になっていくということです。
もちろん、必ずそうなるとは限りません。
あくまでも「傾向としてそうなりやすい」という話です。
でも、条件のいい仕事をして余裕のある時間を過ごしたいと考えているなら、将来のために時間を使う必要があるという事は間違いないでしょう。
以前に僕がコンサルを担当していた主婦の人が、ネットビジネスで月に5万円くらい稼げるうようになった時に「今でも忙しいですが、パートを辞めたので自分のペースで行動できるようになりました。」と言っていましたが、要するにそういう事なんです。
そんな風に、時間の使い方によって、
- 目の前のことに追われるだけの人
- どんどん将来の可能性を広げる人
この2つの差はどんどん開いていくことになります。
時間の使い方を記録してみよう
もしも今、君が時間を有効に使えていないと感じているのなら、まずは一日の時間をどんな風に使っているかを記録することから始めてみて下さい。
※手書きでの記録の例
写真では8時35分から9時20分までの時間の使い方を記録した場合の例です。
一番左の列に「時」にあたる数字を記入し、その右の「分」に対応する時間に何をしていたかということを、赤色・青色・黄色・灰色の部分に縦の線を引っ張って記録します。
そしてその縦線の横に、何をしていたかという行動の内容をメモする、という感じです。
やり方は簡単で、朝起きてから寝るまでの時間を、方眼紙やエクセルのシートなどに記録していくだけです。
- 重要度が高く緊急性が高いこと・・・赤色
- 重要度が高く緊急性が低いこと・・・青色
- 重要度が低く緊急性が高いこと・・・黄色
- 重要度が低く緊急性が低いこと・・・灰色
※記入用紙のPDFファイルではここからダウンロードできます。
赤の重要で緊急性が高いことに該当するものはすぐに減らせないと思いますが、黄色や灰色の「重要性が低い」グループの時間の使い方を変えることで、少しずつ「いつも時間が足りない」という状況は改善されていくでしょう。
ここから先では、記録を取った後に時間の使い方を改善する方法について説明していきます。
大事なことを後回しにしないためにTodoリストを作る
時間を上手に使うためには、物事に対して優先順位を決めておく必要があります。
本当なら先にやるべきことを後回しにしていると、それによって緊急度が上がってしまい、他の時間を食いつぶす事になるからです。
そして、この優先順位については、頭の中だけで処理しようとしてはいけません。
記憶と感覚に頼って物事を進めようとするのは、時間の使い方が下手な人に共通する特徴の一つです。
例えば、買い物に行った時に、会計を済ませた後で「アレ忘れた!」とまた売り場に戻ったりした経験は誰にでもあると思いますが、そういう細かいことが時間のロスにつながるわけです。
なので、普段からやるべきことをTodoリスト(やることリスト)のような形で書き残しておくことを習慣にしてみて下さい。
ちなみに僕は毎日、朝起きた時に1日のTodoリストを作って、やり終えたことには線を引いて消していくようにしています。
そして、その日に実行できなかったことについては、また翌日のリストに書き写すということを繰り返すわけです。
過去の記録から、物事にかかる時間を把握する
同じく時間の使い方が下手な人の共通点の一つに、何かをする時にかかる時間の「見積もり」が甘いという特徴があります。
例えば、着替えたり髪の毛を整えたりして出かける時に「30分くらいでできるだろう」と思っているのに、実際は40分かかってしまったりするわけです。
それによって、余裕を持って準備したはずなのに大慌てで出かけることになったり、遅刻してしまうという結果になります。
そういう場合は時間の記録から、何をするのにどれくらいの時間がかかるのかということを把握するようにしましょう。
そうやって感覚と実際の所要時間のズレを修正していけば、少しずつ計画通りに行動できるように鳴るはずです。
スキマ時間を「重要なこと」に使うために準備する
時間の使い方を細かく記録していると、一日の行動の中にはたくさんの「スキマ時間」があることが分かるでしょう。
例えば、以下のようなものです。
- 電車やバスなどを待っている時
- 待ち合わせの場所に早く着いた時
- レストランなどで注文したものが届くのを待っている時
- 車で渋滞にハマった時
- トースターに入れたパンが焼けるのを待っている時
このスキマ時間を上手に使うためには、あらかじめ準備をしておくことが大切です。
スキマ時間は、日常のちょっとした行動の中だけでなく、予定外のところで生まれるので、何の準備をしていないと重要度が低く緊急性が低いことに時間を使ってしまいがちになります。
例えば、スマホで動画を見てみたり、メッセージアプリの着信をチェックしたりということを、ついやってしまうということです。
なので、スキマ時間にすべきことは、先にちゃんと決めておきましょう。
そして、以下のような準備をしておくわけです。
- 勉強になりそうなwebサイトをお気に入りに入れておく
- 耳から学習できるリスニング教材を準備ておく
- 本をカバンに入れておく(スマホの電子書籍が便利)
ちなみに僕の場合は英語を勉強しているので、スキマ時間には単語帳アプリを使うようにしています。
集中して時間を使うために環境を整える
同じく時間の使い方を記録していると、長い時間を使っているにもかかわらず、イマイチ勉強や仕事がはかどっていないことに気付く、ということもよくあります。
場合によっては勉強や仕事の途中でスマホをイジったりテレビを見てしまったりして、そこだけ時間の使い方が変わってしまうなんていうこともあるかも知れません(笑)。
そして、こういう事に関しては「気をつけよう」「集中するようにしよう」という精神論だけではなかなか解決できないものです。
なので、時間は確保しているのに、その時間を「集中して使えていない」という場合は、まず集中できる環境を作ることに時間を投資してみて下さい。
これについては「「努力できない人」のレベル診断とそれぞれの解決法」のページにも書きましたが、集中力を鍛えるためには、まずは今自分が持っている集中力をちゃんと発揮できるようにすることが大切なんです。
今回のまとめ
最後に、今回のまとめです。
ポイント
- 時間の使い方には4つの区分がある
1.重要度が高く緊急性が高いこと
2.重要度が高く緊急性が低いこと
3.重要度が低く緊急性が高いこと
4.重要度が低く緊急性が低いこと - 最も大切な時間の使い方は[2]の時間を増やすこと
- 時間の使い方を見直すには1日の時間の用途を記録する
- 上手に時間を使うためのコツ
→優先度を決めてTodoリストを作る
→何にどれくらい時間がかかるのかを把握する
→スキマ時間の有効利用のために準備する
→集中できるように環境を整える